パチスロ『バジリスク絆』『ゴッド凱旋』不要!? 崩壊ムード漂う業界に見える「変化」とは
年末に集中することが多いパチンコ店の「グランドオープン」。
新たに営業を始めるグランドオープンは、店側にとって「その地域に根付く」という重要な目的を有している。常連客を得るために、過剰なサービスを行うことも珍しくない。「高設定を用意する」など、多少無理をしてでも「勝ちやすい状況」を提供する傾向だ。
しかし昨年は、そんなグランドオープンに関する情報が例年より明らかに少なかった印象である。
その理由として、高い稼働が見込める「旧基準機」を揃えるのが困難であったことが挙げられるだろう。
前倒し認定を申請すれば、2020年まで「認定機」としての設置が可能だが「中古機として売買できない」「同一都道府県内の同一名義人のチェーン店以外、移動させることはできない」という”デメリット”も存在している。
その点が「グランドオープン減少」に大きな影響を与えているようだ。
「旧基準機を残すための『前倒し認定』の影響は大きいですね。認定を通すと同一県内同一法人でしか台の移動はできません。つまりグループ内だとしても、他県でのオープンであれば旧基準機を移動させられないということです。
同県であれば回すことはできますが、旧基準機を外せるような余裕があるホールは少ないでしょう。大手企業であっても厳しいと考えれば、グランドオープンが減るのは当然ですね」(業界関係者)
パチスロ5.9号機が苦戦を強いられている状況。本来であれば稼働が見込める新台に期待ができないとなれば、旧基準機に頼る営業を行うのは自然だろう。
ただ「そのような手法」に頼らず、集客を安定させているホールも存在しているという。
「旧基準機を十分に揃えられない点を、逆に利用するホールが出てきましたよね。今は『バジリスク絆』をメインに据えるホールが大半ですが、『うちは絆を入れていません』というアピールで、他とは違う機種に力を入れるというようなスタンスです。
『番長3で押し切りますよ』なんて手段に出ている店もありますね。聞いたときは驚きましたが……。最近は、そのようなホールへ客が集まり始めている印象です。
企業努力が素晴らしいと思いますね。いずれ旧基準機は設置できなくなるわけですし、今後を考えれば正しい選択と言えるかもしれません」(同)
法改正に伴う「6号機時代」が迫っているパチスロ。ホールの主軸『バジリスク絆』や『ミリオンゴッド神々の凱旋』など旧基準機に関しては、設置比率が昨年12月に30%未満にまで激減している。
今後も減台され続けていくことは確実。パチンコ店やメーカーが「ユーザーに支持される企業努力」を、どれだけできるかが重要になってきそうだ。
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