
JRAスプリンターズS(G1)ダノンスマッシュ「春夏のうっ憤」斜行に薬物越え、父の正統後継へタワーオブロンドンと再戦!

29日(日)に中山競馬場でスプリンターズS(G1)が行われる。この秋のG1シーズン開幕戦となる電撃6ハロン戦に、悲願のG1初制覇を懸けてダノンスマッシュ(牡4、栗東・安田隆行厩舎)が出走を予定している。
昨年の夏からスプリント戦線で頭角を現したダノンスマッシュ。北村友一騎手を背にキーンランドC(G3)で古馬相手に2着と好走すると、続く京阪杯(G3)で重賞初制覇を達成した。
今年も危なげなくシルクロードS(G3)を勝利すると、高松宮記念(G1)へ向かう。ここでは1番人気に支持され、G1初制覇も目前かと思われていた。だが、7枠13番と外枠だったため、好位に付くのに一苦労。さらに内先行が有利な馬場で、直線で外から勝負を懸けたダノンスマッシュには展開が向かず4着。またレース後は3コーナーで内側に斜行したとして、過怠金10万円の処分まで下されている。
京阪杯→シルクロードS→高松宮記念というローテーションは、父であるロードカナロアと同じ。3着だった父を上回る結果が期待されたものの、無念に終わった。陣営はこの敗戦を受けて次走から、北村友一騎手から川田将雅騎手への乗り替わりを発表。コンビを刷新し、立て直しを図ることになった。
「この新コンビは函館スプリントS(G3)から始動する予定でした。ところが、あの忌まわしき薬物騒動に巻き込まれ、まさかの除外。ローテの変更を余儀なくされ、お披露目はキーンランドCまで持ち越しとなりました。
そして迎えたキーンランドCでは中団に控えると、その後セントウルSを圧勝するタワーオブロンドンを置き去りにして、最後の直線で突き抜けて勝利。除外のうっぷんを晴らすかのような見事な走りで勝利しています。川田騎手はレース後、『やはり能力があると再確認できました』とその実力に太鼓判を押しています。今回も期待できるのでは?」(競馬記者)
スプリンターズSでも人気を集めると見られているダノンスマッシュは、坂路で1週前追い切り。助手を背に4F52秒5、ラスト12秒を記録している。安田隆調教師は予定通りに稽古をこなしていると話し、「来週にサラッとやれば、ちょうどいい感じに仕上がると思います」と明かした。
「父のロードカナロアはスプリンターズSを勝利後、香港スプリント(G1)や高松宮記念などスプリントG1を次々に制覇。スプリント界の王者として君臨することになりました。父に似たローテのたどっているダノンスマッシュに期待が集まるのも当然でしょう。ここでスプリント界の頂点に立つことを証明するような走りを見せてもらいたいですね」(競馬記者)
ダノンスマッシュが、父と並び称される存在になれるかは、この1戦にかかっているのかもしれない。
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