
JRAセントライト記念(G2)2週連続「横典マジック」炸裂でミッキースワローに続けるか!? 後方ポツンから圧勝した素質馬が「異例」の出戻りで重賞挑戦
ダノンファスト(牡3、美浦・菊沢隆徳厩舎)が、横山典弘騎手とのコンビで菊花賞トライアル・セントライト記念(G2)に出走を予定している。
昨年11月に芝でデビューしたダノンファストは、芝1600m条件の新馬戦と未勝利を使われるもいずれも出遅れて3着に惜敗。初ダートとなった1月の未勝利戦を2着馬に2秒3もの差をつける大差勝ちで勝利した。
これを含めてダートを5戦、7月の天の川賞(2勝クラス)では、初対決となった古馬相手に2馬身半差の大楽勝。3歳ダート路線でトップクラスの実績を残している。
だが、陣営が秋の始動戦をダートではなく、芝の重賞であるセントライト記念に使って来たのも納得だ。ダートで素質開花を見せたとはいえ、ダノンファストの祖母は2004年の桜花賞(G1)をデビューから無敗の4連勝で制したダンスインザムードという血統だからでもある。
主戦である横山典騎手はここまで7戦すべての手綱を取っていることも、ダノンファストに対する評価の高さの表れだろう。芝の2戦で敗れたとはいえ、決してスムーズではなかった。ダートからの出戻りが軽視されるようなら人気の盲点となる可能性も十分にあるだろう。
また、横山典騎手は京成杯AH(G3)でコンビを組んだトロワゼトワルの騎乗でも冴えに冴えていたのも大きな魅力だ。昨年は快足を飛ばして勝利したレースだったが、今年はスマイルカナを一旦先に行かせて2番手からの競馬。結果的にハナ差での勝利となったとはいえ、絶妙な追い上げのタイミングと位置取りはまさに横典マジックといえる技あり騎乗だった。
「横山典騎手と菊沢厩舎のコンビといえば、ミッキースワローで制した2017年のセントライト記念が非常に印象的でした。皐月賞馬アルアインを並ぶ間もなく交わした末脚は鮮やかでした。
ダートとはいえ前走の天の川は、もはや横山典騎手の代名詞ともいえる後方ポツン。離れた後方からただ1頭別次元の脚を繰り出し、楽々と差し切ったレース内容には目を見張るものがありました」(競馬記者)
ただ、懸念材料があるとすれば母ダンスファンジアの出世を妨げる原因となったその激しい気性だ。その仔であるダノンファストも決して優等生とはいえず、7戦のキャリアで4戦が出遅れていることも見逃せない。
開幕週となった先週の中山では、時計は要しながらも先行馬が残るレースが目立っていた。出遅れは禁物となるだけに、関東の大ベテランである横山典騎手としても腕の見せ所となりそうだ。
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