
JRA「菊花賞でコントレイルに一矢報いる」石川裕紀人、無念の乗り替わり……ブラックホール主戦降板で“ビッグマウス”撃沈
18日、札幌記念(G2)9着のブラックホール(牡3歳、美浦・相沢郁厩舎)が藤岡佑介騎手との新コンビで菊花賞(G1)に向かうことが明らかになった。
昨年の札幌2歳S(G3)を制したブラックホール。ホープフルS(G1)で9着、皐月賞(G1)で9着、日本ダービー(G1)で7着と、G1の舞台では好成績を残すことが出来なかった。だが、日本ダービーの上がり3ハロンはコントレイルに次ぐ2位タイ。7着という着順ではあるが、3着とのタイム差も0秒1で今後に期待が持てそうな内容だった。
だが、札幌記念は前走の内容と洋芝適性から4番人気の支持を集めるも9着に惨敗。手綱を取った石川裕紀人騎手は「道中で余裕がなかったし、勝負どころでも反応できなかった」とコメントを残した。
菊花賞に不安を残す敗戦となったブラックホールだが、藤岡佑騎手を鞍上に迎えて、新たな一面を見せることに期待がかかる。
その一方、これまで全レースで手綱を取ってきた石川騎手はコンビ解散となった。そのショックは計りきれないだろう。
札幌記念の追い切り後に囲み取材を受けた際、「このメンバーでも通用するんじゃないですか」の問いに対して、石川騎手は「いや、むしろ何で通用しないと思うのかが分からないですね」と“強気”な返答をしていた。これは調教に日々跨っているからこそ分かるブラックホールの能力への信頼の表れでもあったはずだ。
また、札幌記念の前に『netkeiba.com』のインタビューコラム『今週のFace』でもブラックホールへの想いを語っている石川騎手。
詳細は本サイトをご確認いただきたいのだが、「京都の3000mならば、あのコントレイルにも一矢報いることができるんじゃないかな」と自信を滲ませ、「だから菊花賞まではブラックホールの背中から下ろされないようにしたいです」と意気込んでいた。
“ビッグマウス”とも捉えられかねない強気な発言をしていた石川騎手だったが、想いとは裏腹に菊花賞は無念の降板となった。
「札幌記念は石川騎手の騎乗に非があったものには思えません。しかし、ブラックホールは昨年の札幌2歳S以降、1年以上勝ち星から遠ざかっていますし、乗り替わりはやむを得ないですね。
今年の石川騎手は10勝しか挙げておらず、勝率はわずか2.7%。対して、藤岡佑騎手は52勝で勝率12.5%です。師匠の相沢調教師としても、馬主への説明責任があるので、結果が出ていないのにいつまでも自厩舎の所属騎手を乗せているというわけにはいかなかったはずですよ」(競馬記者)
さらに石川騎手のお手馬であるエメラルファイトも、次走の乗り替わりが発表されている。重賞勝ちの実績がある自厩舎の2頭を手放すことになってしまったのだ……。
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