JRAミルコ「なんで?どうして?」凱旋門賞(G1)エネイブル撃破の裏で、「運命の2択」成功へ導いた兄の“助言”とは
6日、今年の凱旋門賞(G1)を優勝したソットサス(牡4歳、仏・JC.ルジェ厩舎)が現役を引退し、種牡馬入りすることが明らかになった。
昨年の3着馬ながら、今年の凱旋門賞は日本のオッズで単勝12.2倍の5番人気という伏兵扱いだったソットサス。前走の愛チャンピオンS(G1)で4着に敗れていたことが評価を大きく下げた要因だろう。
今年の凱旋門賞は降り続いた雨の影響で馬場が悪化し、コンディションは不良での開催。さらにA.オブライエン厩舎の所属馬4頭が出走取消をしたことで、ペースを握る馬が不在となったことも、混迷を極める一戦となる要因のひとつだった。
この異例の状況に泣いたのが史上初の凱旋門賞3勝を狙ったエネイブル。昨年よりもさらに悪化した馬場状態と超スローペースに泣き6着に敗れた。その一方、地元フランスのソットサスが先行押し切り勝ち。鞍上のC.デムーロ騎手にとっては初の凱旋門賞制覇となり、先月に他界した父に捧げる勝利となった。
「この勝利は天国の父への贈り物です。お父さんが天国から僕のことを見てくれているのを願っています」
兄にJRA所属のM.デムーロ騎手を持つC.デムーロ騎手。2009年、当時16歳で騎手デビューし、11年は222勝、12年はイタリア記録となる264勝を挙げてイタリアのチャンピオンジョッキーに輝いた。現在はフランスに拠点を活動中。また、短期免許で来日していることで、日本でもお馴染みのジョッキーだ。
日本ではG1・3勝を挙げており、18年の阪神JF(G1)をダノンファンタジーで制した際には、「ジャパン、めっちゃ大好き」とウイナーズサークルに集まったファンに向けて、日本語で喜びを表現した。
また、JRA通算100勝を達成した際のインタビューでは、兄のM.デムーロ騎手が通訳を務めるという兄弟の仲睦まじい様子を見せた。この光景に日本のファンはほっこりしたのではないだろうか。
「デムーロ兄弟は年が一回り以上離れており、クリスチャンにとってミルコは憧れの存在だったようです。そんな弟が凱旋門賞制覇という偉業を達成したことで、兄にもいい刺激になったのではないでしょうか。日本でもM.デムーロ騎手が亡き父に捧げる勝利を秋G1で挙げることに期待したいですね」(競馬記者)
実は、今回のC.デムーロ騎手の凱旋門賞勝利に、M.デムーロ騎手の後押しもあったかもしれない。
PICK UP
Ranking
11:30更新- JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
- JRA「一寸先は闇」のような勢力図の激変…注目集めた若手同期の明と暗、あの「お騒がせ騎手」が佐々木大輔に続くブレイク?
- 横山武史「乗り替わり」の無念を晴らす重賞勝利に会心ガッツポーズ! 初のメイン勝ちなど大暴れ「妹弟子」の活躍も刺激に?
- 本命馬が出遅れたら「自分の勘を疑うべき」なのはなぜか?キャプテン渡辺が考える「今日はダメだサイン」2つ【徒然なる神のくず競馬トーク】
- 【青葉賞】「幻のダービー馬」スキルヴィングの勝利から1年…待ち受けていた悲劇的な結末、改めて痛感する人馬無事の大切さ
- 【羽田盃】新ダート三冠初戦を桃井はるこがぶった斬り!? アマンテビアンコ✕川田将雅よりも推したいあの1頭は? モモーイの超!大穴でGJ 羽田盃2024
- 【天皇賞・春】「賛否」分かれる名馬のレース名と条件、芝のコパノリッキーやダートのロードカナロアに違和感ありあり…ライスシャワーもスプリンターだった?
- 【青葉賞】武豊「ダービーに出さないといけない」キタサンブラック弟シュガークン出陣! 相性抜群レース完勝も、本番に不安材料?
- “ルメール依存症”が日本ダービーにも影響?春のG1シーズンで思わぬ誤算…「28連敗」の敏腕トレーナーに試練のトライアル
- 【天皇賞・春】関東クラシック馬タスティエーラ、ドゥレッツァVS関西テーオーロイヤル、ディープボンドら最強ステイヤー軍団。激戦の鍵を握る“第3の刺客!?”
関連記事
エネイブルが敗れた凱旋門賞(G1)をマルゼンスキーが勝利!? 波乱決着を読み解いた美人声優とは……
JRA武豊の凱旋門賞を奪った「禁止薬物」ジルパテロールとは? 元WBC世界バンタム級王者・山中慎介とルイス・ネリの「因縁」から3年
武豊「大誤算」ジャパン凱旋門賞(G1)直前にまさかの出走取消! スプリンターズS、秋華賞より優先した夢……残されたのは大き過ぎた「代償」
JRA武豊×ディープインパクトを返り討ちにした「名伯楽」が送り込む刺客。凱旋門賞(G1)L.デットーリも「脅威」に感じるダークホースとは
何故エネイブルは昨年の凱旋門賞で敗れたのか。レース前、ゴスデン調教師「これはまずいことになった……」JRA・C.ルメールも指摘する「弱点」とは