
JRA「有馬記念の法則」であの馬の勝利が決定的!? 「9年連続継続中」で今年の該当馬は1頭……最強女王アーモンドアイがいなくてよかった?
27日に中山競馬場で行われる年末の大一番・有馬記念(G1)には、今年もファン投票1位のクロノジェネシス、2位のラッキーライラックを筆頭に豪華なメンバーが集結。三冠馬3頭が激突したジャパンC(G1)とは打って変わって、ハイレベルな混戦模様となっている。
そんな中、現在9年連続で継続中の「有馬記念の法則」が存在することをご存知だろうか。
そもそも有馬記念は、オルフェーヴルやゴールドシップのように「本命馬が強い競馬を見せつけて勝つ」、もしくはキタサンブラックやジェンティルドンナのように「やや陰りが見えた歴史的名馬が復活する」、またはリスグラシューやゴールドアクターのように「勢いに乗る新興勢力が、そのまま頂点まで突き抜ける」という3パターンでほぼ決着している。
そして、そんな彼らに共通することが「前走1番人気」だったという現象だ。
ちなみに9年前の2011年の有馬記念を制したのは、三冠を達成したばかりのオルフェーヴルだった。前走の菊花賞(G1)は、単勝1.4倍という圧倒的な支持に応えての勝利。古馬初対決となった有馬記念でも1番人気に推されて競馬界の頂点に立った。
そんなオルフェーヴルにとって2度目の有馬記念制覇となった2013年は、凱旋門賞(仏G1)からの参戦だった。当時、JRAで海外馬券の発売こそなかったものの、海外の主要ブックメーカーなどは前年の2着馬を挙って1番人気に。日本競馬の悲願達成は目前かと思われていた。
だが、勝ったのは3歳牝馬のトレヴ。オルフェーヴルは2年連続の2着だったが、5馬身もちぎられ、失意の中の引退レースとなったのが有馬記念だった。それでも国内に戻れば、完全に格上の存在。単勝1.6倍に支持されたオルフェーヴルは、8馬身差の圧勝劇で有終の美を飾っている。
その後、有馬記念は常に「前走1番人気」の馬が勝利。2011年のオルフェーヴルから繋がれたバトンは、昨年のリスグラシューまで9年連続でしっかりと受け継がれている。
その上で、注目はやはり今年の「前走1番人気」の馬だろう。特別登録には23頭の強豪が名を連ねたが、該当馬は1頭しかいない。ラッキーライラック(牝5歳、栗東・松永幹夫厩舎)だ。
1番人気に推された前走のエリザベス女王杯(G1)で連覇を飾ったラッキーライラック。これでG1・4勝目となった女傑も、ついに有馬記念がラストランとなる。ついにアーモンドアイとの再戦は見られず仕舞だったが「前走1番人気」の法則上では、最強女王の不在は何よりの追い風だろう。
近年の有馬記念はリスグラシュー、キタサンブラック、ジェンティルドンナ、オルフェーヴルなど、ここで引退する名馬がとにかく強い。特に昨年のリスグラシューや2度目の制覇となったオルフェーヴルのように、思わず「強いと思っていたけど、こんなに強かったの?」と言いたくなるような伝説的なレースになることも珍しくはない。
人気面では、クロノジェネシスやフィエールマンに1番人気の座を譲ってしまうであろうラッキーライラックだが、肝心なのは「前走1番人気」であること。ファンの度肝を抜くようなぶっちぎりのパフォーマンスを期待したい。
PICK UP
Ranking
17:30更新横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
- 【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 横山典弘「27年ぶり」ドバイ決戦へ。「自分の命と引き換えに僕を守ってくれた」盟友ホクトベガの死で止まった時間…今度こそ無事完走を
関連記事
JRA有馬記念(G1)“立場逆転”で「池添ロス」が発生!? ラスト1枠がまさかの「鞍上未定」で、無念の降板ジョッキー、調教師転身のアノ人の可能性は……
JRA「秋の沸騰ワード」ヨシオが暮れの大一番に参戦決定! ジャパンCを“調教代わり”に「史上初」の挑戦から1か月。2020年の締めにも華を添える
JRA有馬記念(G1)「ドタバタな感じがない」あの大物に復活の気配!? フィエールマン、クロノジェネシス、オーソリティら決戦へ虎視眈々
JRA有馬記念(G1)蛯名正義「騎乗」あるか!? グローリーヴェイズ回避で「滑り込みセーフ」“最後”に残された「復縁」のチャンス?
JRA有馬記念(G1)史上最大「9馬身差」シンボリクリスエス衝撃ラストラン! 藤沢和雄調教師「今までで一番強いレース」…… デアリングタクトの祖父が旅立つ