
JRA中山金杯(G3)M.デムーロ「1鞍入魂」は危険!? 「僕は乗る馬がいなくて……」完璧代打から1年、ダーリントンホールに潜む罠
5日、中山競馬場で中山金杯(G3)が開催される。ダーリントンホール(牡4歳、美浦・木村哲也厩舎)が約7か月ぶりの実戦復帰となる。
昨年の共同通信杯(G3)を制したダーリントンホール。皐月賞(G1)で6番人気、日本ダービー(G1)で5番人気に支持されるも、それぞれ6着、13着に終わった。G1の壁に跳ね返される結果となったが、中山金杯は古馬となって仕切り直しの一戦。成長した姿を見せられるかがカギとなりそうだ。
鞍上はコンビ3戦目となるM.デムーロ騎手。年末に行われた東京大賞典(G1)をオメガパフュームで制しており、年を越しても勢いそのままに重賞制覇することに期待がかかる。
昨年の中山金杯は落馬負傷した三浦皇成騎手に替わり、急遽トリオンフの手綱を取って優勝。その際、デムーロ騎手は「僕は乗る馬がいなくて、須貝(尚介)先生に『乗ってほしい』と言われてうれしかった」と喜びを語った。
東京大賞典の優勝から中山金杯に騎乗するのは、昨年と同じだ。2連覇に向けて、いい流れでレースに臨めると言えるだろう。
さらに、当日のデムーロ騎手は「1鞍入魂」となる。昨年、11月28日の阪神8Rでは1鞍入魂となる小牧太騎手が10番人気アサカディスタンスを優勝に導いた。このように、1レースに集中することができる効果は大きそうだ。
だが、デムーロ騎手の1鞍入魂は必ずしもプラスとならないかもしれない。
昨年、1日の乗鞍が1回だったことが3度あり、その成績は以下の通りだ。
6月6日 鳴尾記念(G3) ラヴズオンリーユー 2着(1番人気)
6月27日 アハルテケS(OP) サンチェサピーク 7着(3番人気)
12月5日 葉牡丹賞(1勝クラス) エスコバル 10着(2番人気)
すべて人気以下の着順に敗れており、ラヴズオンリーユーに至っては単勝1.8倍を裏切ってしまっている。これはダーリントンホールにとって不安要素となるだろう。
また、デムーロ騎手自身に対する不安の声も聞こえてくる。
「デムーロ騎手がJRAの通年免許を取得した2015年以降で、1日1鞍という日が発生したのは昨年が初めてです。エージェントが騎乗馬を選んでいるという話もありますが、騎乗依頼が減っているのは間違いありません。
意図的に1鞍に絞った可能性もありますが、ルメール騎手不在の中山開催で乗り馬が集まらないのは深刻ですね。JRAのレースでは昨年の12月が未勝利に終わっていることも影響しているかもしれません。
東京大賞典にしても、圧倒的1番人気オメガパフュームで辛勝ということを考えれば、調子がいいわけではなさそうですね」(競馬記者)
昨年はJRA通年免許取得後、ワーストとなる年間65勝に終わったデムーロ騎手。2019年に記録した91勝を大きく下回る屈辱的な1年となってしまった。
今年は1鞍入魂の中山金杯で結果を残し、デムーロ騎手の状況が好転することに期待したい。
PICK UP
Ranking
11:30更新【スプリンターズS(G1)】何故「絶好調」ナムラクレアは敗れたのか。レース後、調整過程に起こった変革。まさかの5着に終わった昨年の裏事情とは
全国リーディング6位のトップ騎手が重賞1番人気「11連敗」の泥沼…菊花賞(G1)権利取り失敗の日本ダービー3着馬に黄色信号
天皇賞・秋(G1)「最強馬問題」がついに決着か、イクイノックスとドウデュースの直接対決がついに実現…ズバリ勝つのはどっち?【GJ読者アンケート】
- 東西最終レースに未来のダート女王候補登場か? 武豊主戦のインゼルレーシング所有馬とキャロットファームのドゥラメンテ産駒に熱視線
- スプリンターズS(G1)横山武史「史上2人目」大記録達成に王手! 相性抜群パートナーと臨む舞台で武豊、C.ルメール、川田将雅超えなるか
- 「武豊超え」に燃える横山典弘、スプリントG1・6勝の名伯楽が「横山マジック」に託す
- 凱旋門賞はなぜ「日本の夢」であり続けるか。「名馬の墓場」と世界から侮蔑の眼差しを受けた過去を乗り越えて 〜スルーセブンシーズの孤独な挑戦〜
- 1日5勝の川田将雅さえ霞む池添謙一のW神騎乗! 15番人気→10番人気でWIN5「歴代5位」4億2878万3320円演出&菊花賞切符ゲットの大仕事!
- 「将来が楽しみ」圧巻の勝ちっぷりに川田将雅も絶賛! イクイノックスの名門からまた新たな大物が出現、目指すは来年の三冠競走か
- 審議長引いた「斜行体当たり」も降着なし 横山武史「コメントしないから!」に現場騒然 「帰国」J.モレイラも心中複雑!?【週末GJ人気記事ぶった斬り!】