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 ところで、ヤンキーマンガって現在進行系で連載されているのだろうか? わかりやすい形では消滅したヤンキー文化を面白いと捉える感性は今の若者にないと言われれば、かなりの説得力をもってそう思わざるを得ない。

 しかし、「男一匹ガキ大将」あたりから始まり、確実に一時代を築き人気のジャンルとして長らく親しまれてきたヤンキーマンガが消滅しつつあるのも悲しい話である。そんなことを考えている最中に、じゃあ一番面白いヤンキーマンガってなんだ? と疑問が湧いてきた。これは相当に難しい。

『ビー・バップ・ハイスクール』『湘南爆走族』『激!!極虎一家』『あばれ花組』『ろくでなしBLUES』『今日から俺は』『BAD BOYS』『ヤンキー烈風隊』『特攻の拓』『カメレオン』『クローズ』『京四郎』『湘南純愛組』。どれも甲乙つけがたい。

 しかし、ヤンキーパチンコなら『CR鬼浜』一択である。コナミアミューズメント、かつてのアビリットから登場した機種。もともとは、アビリットの関連会社シスコンが開発し銀座が販売したパチスロ『鬼浜爆走愚連隊』で、それをパチンコに移植したものとなっている。

 当然、本機はパチスロ色が強く、演出やゲーム性にさまざまなスロットのアイデアや仕組みが組み込まれている。なかでも印象的なのが液晶画面の向こうに浮かび上がる斬新な演出を備えたスロット役物演出だろう。

 いまとなってはおなじみの透過液晶で展開されるリール演出はパチスロに不慣れなファンに新たな刺激を与えるとともにドラム機のようなアナログ的感覚も呼び起こす新たなアプローチを提示したのである。

 一方、スペック面での出玉性能も4号機パチスロを意識した火力の高いものとなっている。突確・突時・潜確・小当りを駆使したモード移行によるパチスロ的ゲーム性と、約83.2%で大当りがループする連チャン力を持つパワフルな仕様で、右打ち中の半分以上が15ラウンド約1700発当りとなる出玉感による爆発力は多くのファンを魅了するところとなった。

 いわゆるバトルスペックで、主人公・リュウジとライバル・コウヘイのタイマンによって連チャンの行方が決定されるが、バトル演出は3ラウンドまでの大当りラウンド中に発生し、勝利すれば15ラウンド大当り&モード継続となるが、負けると電サポ70回転のかっとびゾーンへ移行する。

 かっとびゾーンは確変の可能性もあるが、内部確変状態でも電サポは規定回数で終了してしまうので潜確状態となる。したがって、擬似的な数珠連が発生する下地が形成され、これによってパチスロのような連チャンの動向を体感できるようにもなっているのである。

 このような独創的なゲーム性と出玉力で人気を博した『鬼浜』は次々とシリーズ化され、2018年の『CR鬼浜疾風迅雷ver.』まで5作が継続される定番マシンとしてパチンコ方面でも定着した。

 ちなみに、開発元のシスコンがアビリットからベルコグループへ移籍したのでシリーズ第3弾以降はメーカーがコナミアミューズメントからベルコに変わっている。

(文=大森町男)

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