「日本人侮辱発言」FCバルサ・Aグリーズマン「馬主」として所有馬を凱旋門賞(G1)登録……クロノジェネシスのライバル候補はオルフェーヴルを絶望させた名牝と同配合
先日、FCバルセロナに所属するフランス代表のFWであるA.グリーズマン選手とO.デンベレ選手が、日本人と思われる人物に対して差別的な発言をしたと報じられた。
これは、2019年頃に2人が来日した際の出来事のようだが、日本でも人気の高いFCバルセロナに所属し、フランス代表にも選ばれている両選手。すでに事実を認め、SNSなどを通じて謝罪のコメントを出しているものの、今後も波紋を広げそうだ。
一方でグリーズマン選手は大の競馬好きで、17年にフランスの馬主資格を取得。競走馬を複数所有し、実際にレースでも活躍していることは、一部の競馬ファンにとって有名な話かもしれない。
今年は所有馬の1頭であるナツカシ(牝3歳、仏・P.デクー厩舎)が、10月にパリロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞(G1)への出走登録を済ませている。
場合によってはクロノジェネシスやディープボンドなど、凱旋門賞に登録している日本馬6頭の前に、グリーズマン選手の愛馬が強力なライバルとして立ちはだかる可能性も十分に考えられるだろう。
グリーズマン選手の愛馬ナツカシは今年4月、シャンティイ競馬場で行われた芝2400mの未勝利戦でデビュー。既走馬を相手に8馬身の差をつける独走で勝利を飾った。
2戦目は凱旋門賞も行われるパリロンシャン競馬場で、芝2200mのセーヌ賞(L)に出走。1番人気に支持されるも勝ち馬から1馬身半差の2着。3戦目となった先月20日に行われた仏オークス(G1)では、残念ながら17着と大きく敗れている。
現時点で3戦1勝。主な勝鞍は未勝利戦のみだが、それでも凱旋門賞に出走してくれば日本馬にとっては色々な意味で脅威となるかもしれない。
「ナツカシは父がモティヴェイターで母はラジエーション、母の父はアナバーという血統。この血統構成は、13年の凱旋門賞でオルフェーヴルを5馬身千切ったあのトレヴと同配合になります。
トレヴは翌年の凱旋門賞も制して見事に連覇。ナツカシも凱旋門賞が行われるパリロンシャンの芝2400mに高い適性があるのかもしれません」(競馬記者)
ちなみに欧州のサッカー関係者で競馬好きの人間は多い。
元日本代表の香川真司選手も師事したマンチェスター・ユナイテッドの元監督、アレックス・ファーガソン氏は、G1を7連勝しシャトル種牡馬として日本でも供用されたロックオブジブラルタルの共同馬主。中田英寿氏が所属したイタリアのセリエA、ペルージャの元会長、故ルチアーノ・ガウチ氏がトニービンのオーナーであったのは有名な話だ。
競馬の面ではなかなか良好な関係だと思われた日本と欧州だったが、その欧州の馬主でもあるグリーズマン選手が「渦中の人」となったのは残念である。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
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