
JRA「7000万円超」にWIN5的中者はウハウハ!? スタート直前の”危機“を見事回避した大波乱の立役者、美味し過ぎる上乗せ配当はまさかの金額
3日間開催の最終日となった20日は、「JRAアニバーサリーデー」だった。JRAは、全ての投票法の払戻率を80%に設定して、中山と中京で全24レースが開催された。
この日、WIN5で4つ目の対象レースに指定された中京メインは『JRAアニバーサリーS』というレース名で実施され、オープン昇級を懸けた3勝クラスの一戦がダート1800mを舞台に行われた。
1番人気はキンノマサカリで3.9倍。4頭が単勝オッズ10倍未満と上位人気が拮抗する予想難度の高いレースだった。戦前の予想通り、最後の直線では先行馬・差し馬が入り乱れ、4着までが「クビ+クビ+クビ」という大接戦となった。
この混戦に断を打ったのは2戦連続2桁着順で、12番人気まで評価を落としていたトランスナショナル(セ5歳、美浦・田村康仁厩舎)だった。好位で脚をためると、直線で内をしぶとく伸びて優勝。単勝オッズ56.1倍の伏兵が下馬評を覆し、見事オープン入りを決めた。
「ここ2走は速い時計もあってさっぱりでしたが、このクラスでやれない馬ではありません。良いタイミングで乗せて貰いました」
初騎乗の酒井学騎手がそう振り返ったように、トランスナショナルは3走前に同クラスで1番人気に支持されていた実力馬。休み明けを叩かれ2戦目での激走は必然だったかもしれない。
三連単300万円超という波乱を呼び込んだこの人馬。実はレース直前にちょっとしたハプニングに襲われていたという。
「全馬のゲートインが完了する直前でしょうか、トランスナショナルがゲート内で首を大きく下げ前扉をかいくぐりかけました。一方、バランスを崩した鞍上の酒井騎手は、右足だけを鞍にかけ、馬から落ちないように必死にしがみついている状態に……。
その後、酒井騎手はなんとか体勢を立て直し、事なきを得ましたが、もしそのままゲート内でずり落ちてしまっていたら、トランスナショナルが前扉の下からゲートを飛び出していたかもしれません。結局、トンラスナショナルは好スタートを切り、うまくレースの流れに乗って最高の結果を出しました」(競馬誌ライター)
あわや競走除外の可能性もあったトランスナショナルの好走はWIN5でも高配当をもたらした。
このレースはWIN5の対象3レース目まで1番人気、1番人気、2番人気が勝利し、37万8250円に終わった前日に続く低配当が濃厚という空気が流れていた。
ところが、トランスナショナルに続き、WIN5最終レースのセントライト記念(G2)では、9番人気アサマノイタズラが激走。3レース目を終えた時点で残存していた約12万票は、839票、そして最終的には8票にまで激減。払い戻しは7090万6130円という久々の高配当となった。
「最大で8人が7000万円という大金を手にしたことになりますが、この日の払戻率は70%ではなく80%。もし、スーパープレミアムでなければ配当は約6200万円だったので、800万円以上の上乗せで“ウハウハ”でしょう」(同)
的中者には、おいしいおいしい秋の臨時ボーナスとなった。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
PICK UP
Ranking
17:30更新横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
- 【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 横山典弘「27年ぶり」ドバイ決戦へ。「自分の命と引き換えに僕を守ってくれた」盟友ホクトベガの死で止まった時間…今度こそ無事完走を
関連記事
JRA 開始早々「91%」が散ったWIN5! “確勝”といわれた重賞級の期待馬はなぜ敗れたのか、横山武史が危惧していた「弱点」とは
JRA「225万」泉谷楓真の逃走劇はなぜ起こったのか!? 12番人気の勝利にWIN5ファンは悲鳴、超大穴馬が見せていた絶好サインとカフェインに関係?
JRA 「生存者なし」WIN5ラストキャリーオーバーから1年! 波乱を演出した“3頭”が揃い踏み! 今年の主役はアドマイヤジャスタ、メイケイダイハードでもなくあの馬
大井競馬「史上最高」2億2813万165円馬券の「50円販売」に羨望の声……売り上げ“伸び悩み”JRA WIN5との「大きな違い」とは
キャリーオーバーなしでも「億越え」配当は当たり前!? 最高難易度なのに「最高」の控除率の矛盾に阿鼻叫喚、ファンを「絶望」させたここまでのWIN5を振り返る