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JRA秋華賞(G1)白毛の女王ソダシは「何故」馬群に沈んだのか。『みんなのKEIBA』で細江純子さんが目撃したアクシデントとは

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JRA秋華賞(G1)白毛の女王ソダシは「何故」馬群に沈んだのか。『みんなのKEIBA』で細江純子さんが目撃したアクシデントとはの画像1
ソダシ 撮影:Ruriko.I

 17日、阪神競馬場で行われた牝馬三冠の最終章・秋華賞(G1)は、4番人気のアカイトリノムスメ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)が勝利。父も母も三冠馬という「12冠ベビー」が母アパパネとの母娘制覇を成し遂げた。

 その一方、不可解な敗戦を喫したのが、単勝1.9倍という圧倒的な支持を集めながら10着に大敗した桜花賞馬ソダシ(牝3歳、栗東・須貝尚介厩舎)だ。

「ファンの皆さんの気持ちに応えられず、申し訳ない気持ちです」

 勝ちパターンのはずだった。16頭立て芝2000mのレースは、唯一の逃げ馬エイシンヒテンがあっさりとハナに立って集団を引っ張る展開。好スタートから2番手につけたソダシのレース運びは、強豪古馬を相手に快勝した前走・札幌記念(G2)とまったく同じだ。

 札幌記念では逃げたトーラスジェミニを早々に交わして、4角先頭から押し切ったソダシ。この日は、エイシンヒテンがやや後続を離して逃げたこともあって、3コーナーまで泳がせたが、いざ捕まえに行くとなかなか逃げ馬を交わしきれない。「いつもの感じではなかった」という吉田隼人騎手の言葉通り、エイシンヒテンの粘り腰も強烈だったが、それ以上にソダシの手応えがこれまでとは明らかに違った。

 結局、最後の直線ではエイシンヒテンに競り負けるどころか、早々に馬群に飲み込まれる信じ難い光景が……。

 1コーナーの不利に加え、距離の壁に泣いた春のオークス(G1)のような明確な原因が見出せない敗戦は「明確な敗因が分からねえし、他の有力馬が普通に力を出しての決着やからね。ソダシだけが走らんかった」(公式Twitter)という元JRA騎手の安藤勝己さんを始め、多くの識者やファンが首を傾げたくなるような結果だったようだ。

「ソダシ陣営にとっては残念なレースになりました。須貝調教師曰く、幸い脚元に不安はない様子。『厩舎に帰ったら、歯がグラグラして血が出ていた。ゲートでぶつけたのだと思います』と話していた通り、レース直前に何かしらのアクシデントがあったようですね。

ただ自分の知る限りでは、歯が折れたことがレースの敗因になったケースは前代未聞です。馬は鼻呼吸なので、仮に口の中で多少出血しても呼吸が苦しくなることはまず考えにくい。もちろん、痛いのは痛いと思いますが……。明確なことは言えませんが、あれが本来のソダシでなかったことだけは確かだと思います」(競馬記者)

 また、須貝調教師が明かしたアクシデントの他にも、レース直前に気になるシーンがあったという。

JRA秋華賞(G1)白毛の女王ソダシは「何故」馬群に沈んだのか。『みんなのKEIBA』で細江純子さんが目撃したアクシデントとはの画像2

 この日のレース中継を行っていたのは、競馬ファンにもお馴染みの『みんなのKEIBA』(フジテレビ系)だったが、レース直前の輪乗りの際、元JRA騎手の細江純子さんから「ソダシだけ、係員に引いてきてもらう形になった」というレポートがあった。

 細江さんも詳しい事情までは把握できていなかったようだが、どうやら待機所があるポケット地点からゲート裏へ移動する際に、ソダシに何らかのアクシデントがあったようだ。その結果、通常なら騎手が促して移動するところを、ソダシだけが係員に引かれて移動してきたという。

「このことについては、レース後に吉田隼騎手も『レース前からポケットを出たがらなかったり、ゲートに入らなかったり。競馬が嫌という素振りを見せていた』と話していました。須貝調教師は歯が折れた可能性として『ゲートでぶつけたのだと思う』と話していましたが、もしかしたらもっと早い段階で負傷していたのかもしれません」(別の記者)

 気になる今後については「馬を確認して、分析して、無事なら次のことを考えてということになる」と明言を避けた須貝調教師。果たして、白毛の女王はさらに中距離へこだわりを見せていくのか、それとも桜花賞(G1)を制したマイル路線を進むのか。陣営のジャッジが注目される。

(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

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