パチスロ覚醒すれば「万枚」も視野に？熱狂した最強のA＋ART機　

　ドラマや映画、アニメの主人公にはよくある『決めゼリフ』。『俺は最強最悪の鬼武者だぜ』とは人気ゲームでありパチスロ化もされている『新鬼武者』シリーズの主人公『蒼鬼』のセリフです。カッコイイと思いませんか？

　今回は5号機として私自身が一番よく打ちこんだ、大好きだったロデオ『新鬼武者』（2010年）についてお話させてください。

　2007年に完全に4号機が撤去され低迷していた5号機パチスロ界でしたが、2008年頃から徐々に活気づいていきました。

　サミー系に限定すれば、2009年の『エウレカセブン』（56000台販売）が大ヒットして、翌年の新鬼武者（90000台販売）で絶頂期を迎えた感じでしょうか。共に高い完成度を誇っていましたね。　

【注目記事】
■パチンコ新台「伝説の元祖モンスターマシン」が“天国機能”を搭載して蘇る!? 往年の名機最新作に熱視線‼【新台速報】
■パチンコ「転落確率1/888.3」のエンドレス級ループ！ 超連チャン特化マシンの後継機が遂にお披露目!!
■甘デジ「100％ST+時短」が多彩な連チャン性を創造！ 人気シリーズの新規則マシン第１弾!!

　新鬼武者は4号機『鬼武者』の後継機種にあたりますが、BIGボーナス大量獲得＋ストックのA711タイプだった先代とは違い、当時にして既にA＋ARTタイプの完成形だったといえるでしょう。

　BIG約204枚・REG約60枚のボーナスと1G＝純増・約1.4枚のART。これだけで出玉を増やすタイプで上乗せ特化ゾーンなどはありませんが、十分すぎる程の完成度で頭2つ3つくらい抜けている印象でした。

　ART『蒼剣ラッシュ』は1セット約50G＋α。ストック＋継続率（50％～89％）＋ゲーム数上乗せ（10G～300G）でループ。ARTは通常時にもボーナス中にも突入の期待ができ、常にロング継続の期待も持てました。

　ボーナス中にフリーズし、蒼鬼が画面を切り裂けばビッグチャンス到来です。ボーナス終了後は『覚醒モード』に突入しロング継続必至、大量メダル獲得の大チャンスなのです。

　更には1400G＋αで発動する天井ARTは、89％継続が確定とこちらも激アツ。万枚こそないものの、5000～9000枚を何度か叩き出しています。それらは全てフリーズか天井からでした。

　天井からのラッシュ中に最終ステージに到達した場合に、ART終了からエンディングまで継続する『魔空空間』も22階まで行った記憶があります。本当に強力でした。その時点で37セット継続（＋G数上乗せ）している訳ですからね。　

　この物語の話数構成で進んでいくラッシュが見応えも打ち応えも抜群。液晶も当時としてはかなり美麗で演出も実に良く出来ていました。滅多に出現しないチャンスボタン演出など、叩きどころもしっかりアツく単純明快です。

　名機には付きものですが楽曲も秀逸。『浜崎あゆみ』さんに詳しくないのですが、彼女の歌を1曲だけ知っています。それがART中の楽曲でもあった『Startin’』という歌で、流れるとART継続濃厚です。　

　ノリノリのメロディーに合わせて嬉しい瞬間も訪れるって訳です。カッコイイ歌でした。鬼武者に収録されていなければ、確実に知らなかった曲かも知れません。この曲を聴くと鬼武者でのアツい場面が次々と甦ってきます。

　ちなみに近所のゲーセンにも設置されているのですが、時間があるとついつい遊んでしまいますね。スペック云々ありますが、リメイクすれば普通に高稼働しそうな気もします。

　業界的にも貢献度の非常に高かった機種には間違いないと思いますが、いや～最高です！ 名機です！ 正に『最強最悪！』。その後はそれほど後継機種に恵まれていない印象の新鬼武者シリーズですが、今後にまた期待したいと思います。　

（文＝電撃しらっち）
<著者プロフィール>
業界歴30年。遊技機販売業など様々な業種を経験し、現在はライターとしての活動にも力を入れている。レトロパチンコ・パチスロの実戦記事や、業界関係者への取材記事も担当。羽根モノや一発台を特集するなど、オールドファンにも響く内容も積極的に作成している。