
元JRA細江純子さん「皐月賞とは、まるで別馬」イクイノックス、ドウデュースら日本ダービー(G1)4強「上積み」であの馬を絶賛! 一方で“酷評”されたのは……

29日に開催される今年の日本ダービー(G1)は、皐月賞(G1)の上位4頭ジオグリフ、イクイノックス、ドウデュース、ダノンベルーガの4強対決が大きな注目を集めている。
朝日杯フューチュリティS(G1)でドウデュースに、共同通信杯(G3)でダノンベルーガに完敗したジオグリフ、昨年11月の東京スポーツ杯2歳S(G2)以来の出走となったイクイノックス、前走の弥生賞ディープインパクト記念(G2)でまさかの敗戦を喫したドウデュース、右回りに不安があるダノンベルーガ……。
4者が4者とも様々な不安を抱えたまま迎えたクラシック開幕戦だったが、結果は先述した通り。0.3秒差に4頭がひしめく混戦となったが、舞台を中山2000mから東京2400mに替えて第2ラウンドが間もなく行われようとしている。
逆転か、防衛か――。大きなカギを握っているのは、第2戦目への「上積み」だろう。特に状態面に関しては素人では目に見えない部分もあり、これが競馬の難しさの1つでもある。
細江純子さんがダービー4強の「上積み」を語る
「皐月賞からは、まるで別馬――」
そんな中『netkeiba.com』の『プロが指南するパドック診断』に登場したのが、元JRA騎手の細江純子さんだ。細江さんといえば、日曜の競馬中継でお馴染みの『みんなのKEIBA』(フジテレビ系)にてパドック解説を行っているほどの“目利き”である。
そんな細江さんはジオグリフ、イクイノックス、ドウデュース、ダノンベルーガの4強に対しては、漏れなく「皐月賞よりも上積みがある」とジャッジ。詳細はぜひ本記事をご覧いただきたいが、中でも「まるで別馬」と抜群の評価を下したのが、皐月賞4着からの逆転を狙うダノンベルーガだった。
「4強の中で、日本ダービーに向けて最も状態面の上積みが期待できるのが、昨年11月以来のレースとなったイクイノックス。ただ、右回りに不安を持つダノンベルーガも当初は皐月賞を回避する予定で、急遽参戦した経緯があります。それだけに、陣営も早くから最大の目標に左回りのダービーを掲げていました。細江さんも『ダービーを目標に作り上げている感が凄い』と絶賛されていますね」(競馬記者)

一方で、細江さんから「素軽さが見えないようにも」と厳しいジャッジを下されたのが、皐月賞13着からの巻き返しを狙うキラーアビリティだ。
ホープフルS(G1)の覇者として、皐月賞では4番人気支持されたが、大きな見せ場を作ることはできなかった。細江さんは「(皐月賞より)よくなっている印象を受ける」と評価しているものの、物足りない面があるようだ。
果たして、日本ダービーも再び4強が幅を利かせるのか。それともキラーアビリティら伏兵陣が勢力図を塗り替えるのか。馬にとっては生涯に一度の競馬の祭典、悔いのない走りを期待したい。
(文=大村克之)
<著者プロフィール>
稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。
PICK UP
Ranking
11:30更新「最強マイラー」に降りかかった予想外の火の粉…「名義貸し」の発覚したオーナーは馬主資格をはく奪、不運の名馬トロットサンダー【競馬クロニクル 第41回】
JRA宝塚記念(G1)横山典弘「息子愛」でタイトルホルダー救った!? 好アシストに陣営からも感謝の声、横山和生が「最大のピンチ」を脱した裏側
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 武豊「スキャンダル」「ケガ」など揺れに揺れた2017年。弟・幸四郎騎手「引退」から小浦愛「不倫疑惑」、そしてキタサンブラック「大団円」までをプレイバック!
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA今村聖奈「大ブレイク」の陰で悲痛な叫び。「何のために騎手になったのか」乗鞍激減、レース開催日に”お留守番”続出
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- JRAイチの「豪快王」小島太列伝。愛人、酒席トラブルあっても名騎手、名調教師の生き様に曇りなし
関連記事
JRA「生まれた時代が悪かった」獲得賞金“3億円”の差に啞然…日本ダービー(G1)史上「最も運の悪い馬」は稀代のシルバーコレクター
横山典弘×須貝尚介厩舎の“絶縁”が呼んだ日本ダービーの波乱。陣営を裏切ったあのレースから1年以上騎乗なし……ゴールドシップコンビ解散となった裏事情
JRA「4頭立て」ダービーに他路線組は出番なし!? 川田将雅も蛯名正義も泣いた最強世代のガチガチ決着…「逆パターン」の皐月賞で逆襲条件が揃ったのは?
JRAダノン軍団に「クラシックの呪縛」再び!? 日本ダービー(G1)ダノンベルーガ“秀逸”追い切りでよぎる「レコードV」骨折の悪夢
JRA最強世代の“超新星”が「秒で終わった」日本ダービー(G1)から12年…イクイノックスやダノンベルーガも“他人事ではない”名馬達の自爆劇