元JRA藤田伸二氏「不愉快」発言も影響!? 池添謙一に「ファインプレー」の称賛も、安田記念(G1)は「見応えなし」とバッサリ
6日夜、恒例となった元JRA騎手の藤田伸二氏によるG1回顧が自身のYouTube「藤田伸二チャンネル」で行われた。
この日は、北海道・日高にある『ヴェルサイユファーム』を訪れ、2011年の天皇賞・春(G1)を制したパートナーのヒルノダムールに「乗せてもらって運動不足を解消」してきたという。
久々の“騎乗”にお疲れモードだったのか、安田記念(G1)を振り返ったこの日の生配信は、恒例の乾杯もなく、藤田氏のテンションもいささか低めだった。馬券が完敗だったこともその一因だったのかもしれない。
安田記念(G1)は「見応えなし」とバッサリ
安田記念の前日には自身のTwitterに「経験上… 1200M制する者 1600Mは騙しが効く!」とつぶやいていた藤田氏。具体的な馬名こそ挙げなかったが、3月の高松宮記念(G1)を制したナランフレグ本命を匂わせており、実際に動画内でナランフレグを軸にしていたことを明かしていた。
レース回顧が始まり、真っ先に話題となったのはやはりG1初制覇を飾ったソングラインについてだった。同馬に騎乗した後輩の池添謙一騎手には「大した騎手ですよ、ホントにね」と称賛の声を送り、その好騎乗を振り返った。
「好スタート決めて、サリオスの後ろでじっと我慢して……」とスタート後の池添騎手の位置取りを解説。道中は「内に入るスペースもあったが、馬場のいいところを譲らなかった」のが勝因の一つだったと分析した。
「謙一のファインプレーが目立ったな」とゴール前の大接戦を制したのは鞍上の手腕も大きかったとした藤田氏。「2つくらい前のレース(9RホンコンジョッキークラブT)も謙一が勝っていたし、いい予行練習になったんじゃないかな」と、直前に芝の状態を確かめられたことも伏線になっていたという見解も披露していた。
一方でレースの流れに話が及ぶと、「淡々とも流れないし、(逃げ馬不在の時は)意外に流れるはずなんだけどね」と、レース前の自身の読みとは違うスローペースになったことに首を傾げるシーンも。また、内側の馬場が悪かったため、ほとんどの有力馬が4角で内を避けた場面には「正直おもしろくなかったレース」とこき下ろした。
「スローになりすぎて時計も遅かった」と、レースレベルに疑問符を投げかけた藤田氏。結果的に掲示板に載った5頭は、マイルG1で連対経験がある馬が占め、「1200M制する者 1600Mは騙しが効く」と予想していた藤田氏の読みも、完全に外れてしまったこともお疲れモードの一因だったのだろう。
その後はダノンザキッドやファインルージュなど上位人気馬の話題も出たが、「見ている方は見応えがない競馬」と再び酷評。「謙一の好騎乗以上のことはなかった」と、最後まで辛口を貫いた。
生配信の終盤には「人気が割れていたように“ドングリの背比べ”みたいな感じ」とまで評したように、先週の日本ダービー(G1)の時の口調と比べると、やはりテンションは終始低かった。
そんな藤田氏だが、安田記念の数日前にTwitterで気になるリプライをしていた。それが元川崎競馬場最年少リーディング騎手で、現在は競馬予想家として活動している瀧川寿希也氏とのやり取りである。
すでに現役を退いている藤田、瀧川の両氏だが、元トップジョッキーとして、その距離を縮め、最近は藤田氏が瀧川氏のYouTube動画にもたびたびゲスト出演するほどだった。先月のオークス(G1)とダービーでは2人による動画も数多くアップされている。
ところが、安田記念を前に不穏な動きが……。2日に上げた瀧川氏の予想告知ツイートに対し、藤田氏は次のようにリプライしていたのだ。
「だいたい先輩の俺にメールに返信無いのが不愉快である」
発言の真意は不明だが、もしかすると安田記念前に2人による動画も一切なかったことと、何らかの関係があったのかもしれない。
「不愉快リプ」に対しては、一部ファンの間で「遺恨勃発?」「仲違い?」などの様々な憶測も飛び交っているが、2週間後の宝塚記念(G1)までに再びツーショットを見ることができるのか。2人の動向にも注目が集まる。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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