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皐月賞馬、ダービー馬不在の菊花賞を勝ったのは?

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ジオグリフ

 皐月賞馬ジオグリフと同2着イクイノックスは、揃って天皇賞・秋(G1)へ。またダービー馬ドウデュースがフランスの凱旋門賞(G1)へ向かうことが決まっていることもあって、秋の菊花賞(G1)は主役不在の大混戦が予想される。

 思い返せば、昨年の牡馬クラシックも似たような感じだった。

 昨年の皐月賞馬エフフォーリアは、ダービー2着の後に天皇賞・秋へ。またダービー馬シャフリヤールは神戸新聞杯(G2)4着後にジャパンC(G1)へ挑戦したように、近年は春2冠馬でもない限りクラシックホースが菊花賞に向かわないケースも珍しくない。

 そんななか、過去同じように皐月賞馬とダービー馬が揃って不在だった菊花賞はどのような傾向にあるのか、気になる方もいるのではないだろうか。一足早いが、今回はその傾向を探っていきたい。

 過去20年を振り返ると、昨年を含め7回が該当する。結果は以下の通りである。

■皐月賞馬、ダービー馬不在時の菊花賞優勝馬(過去20年)

2021年 タイトルホルダー(4番人気)
2019年 ワールドプレミア(3番人気)
2015年 キタサンブラック(5番人気)
2013年 エピファネイア(1番人気)
2010年 ビッグウィーク(7番人気)
2008年 オウケンブルースリ(1番人気)
2004年 デルタブルース(8番人気)

 勝ち馬の傾向をみると、春2冠でいずれも2着のエピファネイア、皐月賞3着のキタサンブラック、同レース2着のタイトルホルダーなど春2冠で惜しくも敗れた馬たちが最後の一冠を掴んでいるパターンがまず一つ。

 また別のパターンであれば、春の2冠は未出走だったオウケンブルースリ、ビッグウィーク、ワールドプレミアらが神戸新聞杯で出走権を掴み本番も勝利。条件戦を勝ち上がったデルタブルースのような夏の上がり馬にも注意が必要だろう。

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アスクビクターモア

 今年は春2冠で2着以内に入った冒頭の3頭に当てはまるタイプがいずれも出走しないため、皐月賞5着、ダービー3着のアスクビクターモアが出走してくるようなら現時点で実績的には一枚上か。ただ、本番で1番人気になるようなら疑ってみるのもありかもしれない。

 何故なら、7回のうち3着以内に入っている1番人気馬の共通点は、「春2冠未出走の神戸新聞杯で3着以内の夏の上がり馬」もしくは「春2冠のどちらかで2着以内の経験のある馬」だったからだ。

 上記のエピファネイアやオウケンブルースリに加え、1番人気に推された馬たちは2021年レッドジェネシス(13着)、2019年ヴェロックス(3着)、2015年リアファル(3着)、2010年ローズキングダム(2着)、2004年ハーツクライ(7着)となっているが、ハーツクライ以外は全て上の条件に該当している。そういった点も踏まえると、この手のパターンは過信禁物かもしれない。

 また、穴候補を挙げるとすれば、やはり神戸新聞杯やセントライト記念(G2)などのトライアル組もしくは条件戦を勝ち上がってきた馬か。

 サトノノブレス(5番人気、2着)、ビッグウィーク(7番人気、1着)、フローテーション(15番人気、2着)、ナムラクレセント(9番人気、3着)などは神戸新聞杯、サトノルークス(8番人気、2着)はセントライト記念をステップに本番で激走している。

 ディヴァインラヴ(6番人気、3着)、ビートブラック(13番人気、3着)、デルタブルース(8番人気、1着)などのように条件戦を勝ち上がってきた組にも注意する必要がありそうだ。

 以上、今回は皐月賞馬とダービー馬が不在時の菊花賞の傾向を振り返った。

 昨年同様に確固たる主役不在で大混戦となりそうな菊花賞。ラスト一冠を制するのは春の実績馬かそれとも夏の上がり馬か、果たして今年はどんなドラマが待っているだろうか。

(文=ハイキック熊田)

<著者プロフィール>
 ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

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