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今村聖奈「クレーム騒ぎ」であわや取材拒否!?先輩騎手が助け舟の裏事情

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今村聖奈騎手

 今村聖奈騎手の勢いが止まらない。

 今年デビューの新人女性騎手ながら、重賞初騎乗となったCBC賞(G3)で初勝利の離れ業も披露。内外の関係者から称賛の声が相次ぐ彼女に、もはや「新人」や「女性」という表現は不要かもしれない。

 今週も地方競馬の盛岡、浦和で2勝を加算し、JRAと合わせて通算29勝目に到達。G1騎乗が可能となる31勝まで残り2勝と迫った。“出走できれば”の条件付きとはいえ、カフジテトラゴン陣営から北九州記念(G3)とのコンビも発表されたように、その勢いはとどまることを知らない。

 そんな今村騎手だが、ファンにちょっとした驚きを与えたのは、8月1日からホリプロとマネジメント契約を結んだことである。競馬界からは既に福永祐一騎手、川田将雅騎手、そして藤田菜七子騎手が所属している芸能事務所に仲間入り。注目度の高さやスター性を考えると、遅かれ早かれ妥当な判断だったようにも感じられる。

「クレーム騒ぎ」であわや取材拒否!?

 というのも、実はその前に日刊紙の記者と今村騎手との間に、どうやら一悶着があったようなのだ。

「アイビスサマーダッシュ(G3)当日の某紙の一面の書き方に、今村サイドからクレームが入ったようです。このレースには藤田騎手も参戦しており、女性騎手2人の対決を茶化すような表現をしていました。

レースに騎乗する当人同士は、お互いを特別意識している訳ではなく、乗っている騎手みんながライバルです。それを面白おかしく書かれていたことも、印象が良くなかったようです。

これ以上エスカレートするようなら、取材拒否という声も出ていたらしいですが、今村サイドもまだ新人の立場。受け取り方次第では、偉そうにしていると誤解されてしまうリスクもあるため、困惑していたみたいですよ」(競馬記者)

 確かに、女性の新人騎手が目覚ましい活躍をしているだけでも、注目度は高い。普段の調教などの合間にもマスコミが押し寄せる状態で、中には同じような内容の質問を何度も聞かれるので、今後は改めてもらいたいという要望もあったとのこと。

 そういったいざこざがあった中で助け舟となったのが、今回のホリプロとのマネジメント契約だ。彼女は福永、川田の両騎手に騎乗についてアドバイスを受けていることもあり、マスコミ対応の相談にホリプロを勧められたのではないかと見られている。

「今村フィーバー」に沸く競馬界だが、本業以外で目立ってしまっては、それこそ本末転倒。こういった経緯から過熱した取材が落ち着いたのか、先週はいつもより幾分穏やかな感じで、随分と笑顔も見られた。レース後に先輩からのアドバイスを真剣に聞いている姿も、より競馬に集中している雰囲気が伝わってくる。

 そう考えると、今回の発表はタイミングとしても、ちょうどよかったのかもしれない。

 事実、大きなアクシデントでもない限り、秋のG1初騎乗は間違いないペースで勝ち星を挙げている。そのため、実現すれば新聞記者だけでなく、テレビなどのメディア媒体もこぞって押し寄せる事は想像に難くない。

 その点、ホリプロが窓口になってくれることにより、競馬以外の事に神経をすり減らさずに済み、仮に取材拒否をしても本人が直接断る訳ではないので角も立たなくなる。

 マスコミ対策に先手を打ったという意味では、今回のホリプロとの契約は、今村サイドにとっても賢明な判断だろう。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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