
C.ルメール×大本命が霞むM.デムーロ×紅一点の豪脚! その末脚はまさに「母譲り」次戦は「確勝級」の声!?

10日、中山競馬場で行われた5Rの2歳新馬は1番人気ロッククリークが優勝。単勝1.8倍の断然人気に応え、嬉しいデビュー勝ちを決めた。
「まじめに走ってくれた。距離も良かったし、いい脚を長く使ってくれた」
道中は内の3、4番手でじっくりと脚を溜め、最後の直線では逃げ馬をきっちり交わして勝利。手綱を取ったC.ルメール騎手が高評価した通り、優等生ぶりの目立つ好内容だった。

そんな勝ち馬とは対照的に、やや粗削りな競馬を見せながらもファンの度肝を抜く追い込みで2着に入ったのが、M.デムーロ騎手のヴァイルマティ(牝2、美浦・鹿戸雄一厩舎)だ。
M.デムーロ×紅一点の豪脚!
惜しくも敗れたとはいえ、その内容は非常にインパクトあるものだった。
8頭立て芝2000mのレース。スタートを無難にこなすも行き脚がつかず、道中は最後方からの競馬となってしまう。2番人気を背負っていたが、この時点で多くのファンの間には早くも「諦めムード」が漂っていたかもしれない。
しかし、そこからの追い上げは驚異的だった。
3コーナーから4コーナーにかけて鞍上が促し始めると、とんでもない勢いで最後方から大捲りを開始。直線手前で一気に先頭集団へ取りつくと、メンバー中上がり最速の脚で勝ち馬に半馬身差まで迫ったのだ。
「勝ったロッククリークが終始内の好位から競馬を進めたのに対し、2着のヴァイルマティは大捲りした影響で4コーナーではかなり外に膨れた挙句、直線では前を走っていたロッククリークが何度か外へふらついた為、ポジションを立て直す場面もありました。
それでも最後は勝ち馬に半馬身差まで迫ったのですから、高いポテンシャルを感じさせます。実際、ネットの掲示板やSNS等でも『荒っぽいけど強い』『これは化け物』『次戦は確勝級』など、ファンからは賞賛の声が相次いでいました。負けて強しの内容でしたし、次もどういった競馬をみせてくれるのか非常に楽しみです」(競馬誌ライター)
思い返せば、ヴァイルマティの母マイネヌーヴェルも現役時代は強烈な末脚の持ち主だった。
重賞初挑戦となった3歳時のフラワーC(G3)では、道中で14番手を追走していたものの、最後の直線だけで前の13頭をごぼう抜き。圧巻の内容で重賞初制覇を飾っている。
また、その後は同じように福島牝馬S(G3)や中山金杯(G3)でも猛烈な追い上げで2着に入るなど、その驚異的な末脚で度々ファンを驚かせた。そういった背景からも、ヴァイルマティが披露した末脚はまさに「母譲り」だったのかもしれない。
デビュー戦は2着に敗れたとはいえ、ファンに強烈なインパクトを残したヴァイルマティ。JRAでデビューしている9頭の兄姉の内8頭が勝ち上がっている優秀な一家であり、叔父には皐月賞(G1)3着で重賞2勝を挙げたマイネルチャールズがいる良血だ。
次戦はきっちり決めてくれるだろう。
PICK UP
Ranking
17:30更新横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
- 【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 横山典弘「27年ぶり」ドバイ決戦へ。「自分の命と引き換えに僕を守ってくれた」盟友ホクトベガの死で止まった時間…今度こそ無事完走を