
武豊も熱を入れた「名牝」初仔に“代打”今村聖奈!? “超抜”坂路でデビューVへ!

10日、中京競馬場では牝馬限定の2歳新馬(5R・芝1600m)が行われる。出走馬8頭の中で特に注目したいのは、今村聖奈騎手を背にデビューするスマートジェイナ(牝2歳、栗東・大久保龍志厩舎)だ。
鞍上は7月に重賞初騎乗でCBC賞(G3)を制するなど、夏の小倉で大躍進した話題のルーキー。7月から先週末までの約2か月で20勝を挙げた。これは武豊騎手と並んで同期間の7位。まさに新人離れの活躍を見せている。
そんな今村騎手が大久保厩舎から騎乗依頼を受けるのはスマートジェイナがのべ4頭目。過去3回の騎乗で、「2-0-0-1」としっかり結果を残しており、4kg減の斤量もあって、陣営もデビューVを期待しているだろう。
7日の最終追い切りは栗東坂路で4ハロン52秒2-11秒7の好タイムをマーク。この日、坂路でラスト1ハロン11秒台を叩き出した2歳馬は約350頭いた中でスマートジェイナだけだった。
好調の鞍上と調教の動き以上に魅力的なのが血統かもしれない。父は国内外でG1を計6勝したロードカナロア。産駒は短距離志向の馬が多いが、アーモンドアイやサートゥルナーリアなどクラシックディスタンスをこなす大物も出しており、今年の種牡馬リーディング争いでディープインパクトに肉薄する2位につけている。
何といっても注目したいのが母スマートレイアーの存在
そして何といっても注目したいのが母スマートレイアーの存在である。時には逃げることもあったが、切れ味鋭い末脚を最大の武器にしていた同馬は重賞を計4勝。所有したのが個人馬主の大川徹氏ということもあって、牝馬としては珍しい8歳暮れまで現役を続けた。
G1は秋華賞2着が最高着順だったが、ヴィクトリアマイルとエリザベス女王杯に4回ずつ出走。7歳秋に京都大賞典(G2)を制するなど晩年は中長距離路線で強豪牡馬にも挑み続けた。
そんなスマートレイアーの主戦を務めていたのが武騎手だった。先述した2017年の京都大賞典は地方・盛岡の南部杯(G1)と同日開催。同じく主戦を務めていたコパノリッキーと日程がバッティングしたものの、武騎手は7歳牝馬を優先したことも話題となった。
また、その直後のエリザベス女王杯(G1)でも3歳だったリスグラシューではなく本馬を選択(ただし、武騎手は他馬を調教中に落馬負傷し、エリザベス女王杯の騎乗を取りやめ)するほど、スマートレイアーには思い入れがあったようだ。
レジェンド武騎手も熱を入れたスマートレイアー。その初仔となるスマートジェイナは、馬主も調教師も母と同じ。本来なら武騎手が鞍上を務めてもおかしくないところだが、今週末はニエル賞(仏G2)にドウデュースと臨むため、フランスに遠征中である。
あくまで今回の今村騎手起用は“代打”の可能性もあるだろう。それでも、陣営をうならせるような好騎乗でスマートジェイナを勝利に導けば、継続騎乗の望みも出てくるかもしれない。
母スマートレイアーはデビューが桜花賞(G1)当日で、牝馬クラシック出走の夢は叶えられなかった。その娘が来春の大舞台に立つためにも、幸先いいスタートを切っておきたいところだ。
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