
【京王杯2歳S(G2)展望】超大物ロンドンプランが登場! 異次元の末脚で重賞連勝なるか

11月5日(土)に東京競馬場にて伝統の2歳重賞・京王杯2歳S(G2)が開催される。阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)と朝日杯フューチュリティステークスの前哨戦に位置づけられるこの一戦に、今年も注目の若駒たちが顔を揃えた。
中でもファンから熱視線を送られているのが、重賞2連勝を狙うロンドンプラン(牡2歳、栗東・宮本博厩舎)だ。
前走の小倉2歳S(G3)では、スタート前に蹄鉄が外れて打ち直すアクシデントが発生。この影響もあり、同馬1頭だけ大きく出遅れてしまった。
最後方でポツンと1頭取り残され、集団の最後尾からも4、5馬身は離されていた。1200mのスプリント戦ということもあり、この時点で万事休す……。かと思いきや、3、4コーナーで猛然と追い上げると、集団の最後尾に並びかけて最後の直線へ。
松山弘平騎手が外に出すと、後方一気でライバルたちをごぼう抜き。父・グレーターロンドンを彷彿とさせる切れ味鋭い末脚を武器に、2着のバレリーナに3/4馬身差をつけて圧巻の重賞初制覇を飾ってみせた。
レース後に場内の観客からどよめきの声があがるほど衝撃的な勝ちっぷりを見せたロンドンプラン。ここでもスケールの大きな走りに期待が集まる。
9月の2歳未勝利(小倉・1200m)を勝ち上がったペースセッティング(牡2歳、栗東・安田隆行厩舎)は、果敢な逃げっぷりが魅力だ。
父は今夏に産駒がJRAデビューを飾った新種牡馬ショーケーシング。現役時はジムクラックS(英G2)を勝つなど7戦2勝と物足りない成績だったものの、種牡馬入りしてからその血に秘められた能力が開花。欧州でコモンウェルスカップ(G1)など、G1・3勝を挙げたアドヴァータイズ、2020年のサセックスS(英G1)勝ち馬モハーザーを送り出している。
デビュー戦こそゲートをうまく出ることができず、2着に終わったペースセッティングだったが、2戦目で一変。キレイなスタートを決めると、そのまま内ラチ沿いを通って、後続に3馬身差をつける逃げ切り勝ち。同日に開催された小倉2歳Sよりも0.2秒速い勝ち時計を記録し、能力の片鱗を見せつけた。
父馬にうれしいJRA初勝利をプレゼントしたペースセッティングが、勢いそのまま初重賞制覇も捧げることができるだろうか。
キズナ産駒のアスクドリームモア(牡2歳、栗東・藤原英昭厩舎)はここからの巻き返しが期待される。
函館1200mでデビュー戦Vを飾った期待の一頭。続く函館2歳S(G3)では8枠13番からスタートするも、外に大きく流れるロスが響いて9着と大敗を喫した。
3カ月の休養をはさみ、馬体重+14キロで挑んだもみじS(OP)では前走とは打って変わって好スタートを決め、2番手をキープ。勝ち馬には0.5秒差を付けられたものの3着に入り、心身ともに成長を感じさせている。
今回の鞍上は函館2歳Sでも手綱を握った岩田康誠騎手に戻る予定。前回の雪辱を晴らすような走りを見せたいところだ。
この他にも、ききょうSで3着の英国産馬ヤクシマ(牡2歳、栗東・寺島良厩舎)、すずらん賞3着のカレンブラックヒル産駒ミスヨコハマ(牝2歳、美浦・斎藤誠厩舎)。サウジアラビアRC(G3)でそれぞれ6着、7着と涙を飲んだブーケファロス(牡2歳、美浦・清水英克厩舎)、ミシェラドラータ(牡2歳、栗東・清水久詞厩舎)もリベンジに燃えている。
ここを勝って年末の2歳G1に名乗りを上げるのはどの馬か。発走は5日(土)の15時35分を予定している。
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