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「遅れてきた大器」が4連勝で重賞戦線に名乗り!? 主役不在のスプリント界に新星現る

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藤岡康太騎手 撮影:Ruriko.I

 11日にシャティン競馬場で行われた香港スプリント(G1)は、3番人気に推された地元香港のウェリントンが優勝。日本からは4頭が参戦するもメイケイエールの5着が最高で、一昨年のダノンスマッシュ以来となる日本馬の勝利とはならなかった。

 そんな香港スプリントが行われた同日、日本ではスプリント界の新たなスター候補が誕生していた。それは、中京メインの知立S(3勝クラス)を勝利したマッドクール(牡3、栗東・池添学厩舎)である。

 まだオープン入りを決めたばかりとはいえ、その内容は目を見張るものがあった。

主役不在のスプリント界に新星現る

 16頭立て芝1200mのレース。好スタートを決めたマッドクールは、先頭集団を前に見ながら4、5番手を追走する。「囲まれる形になったぶんどうかと思いました」と鞍上の藤岡康太騎手が振り返った通り、最後の直線に入った際にはやや進路探しに戸惑う場面もあった。

 それでも「スペースが出来てからは素早い反応を見せてくれました」と語ったように、内にいたスイーツマジックと前にいたグランアリエルの間にスペースが生まれると、その間を縫うように急伸。残り200m付近であっさり抜け出し、最後は2着に迫ったエイシンスポッターの猛追を1馬身半差つけて振り切った。

「いや~、強い馬が出てきましたね。3歳ながらデビューが今年1月と遅かったですが、初勝利からこれで破竹の4連勝。しかも1200mは3戦全勝ですから、短距離適性の高さが窺えます。

また今回は昇級初戦に加え、1キロの斤量増だったにもかかわらず、前走と同舞台でタイムを0.5秒縮めての勝利。その勝ちタイム1分7秒2も、今年の中京開催ではセントウルS(G2)のメイケイエール(1分6秒2)や、鞍馬S(OP)のシゲルピンクルビー(1分7秒1)に次ぐ好時計でした。

それでいて、ゴール前は鞍上が手綱を抑える余裕がありましたからね、よほどの実力がないとできない芸当ですよ。次戦は未定ですが、重賞に出てきても楽しみな存在です」(競馬誌ライター)

 ダノンスマッシュやグランアレグリアの引退、さらに昨年のスプリンターズS(G1)を制したピクシーナイトの離脱もあって、ここ最近のスプリント界は確固たる主役が不在。事実、今年の高松宮記念(G1)やスプリンターズSでも、上位人気が総崩れとなる波乱が続いている。それだけに、マッドクールがこのまま重賞戦線でも活躍できるようなら、新たなスターとなる可能性は十分あるだろう。

 レース後には、鞍上の藤岡康騎手から「強い内容だった」「すごくいい馬」と最上級の評価をもらったマッドクール。来年のスプリント界の主役は、この馬かもしれない。

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