GJ > 競馬ニュース > T.マーカンド「好騎乗」で大金星が幻に…藤沢和雄元調教師の弟子が踏んだり蹴ったり
NEW

T.マーカンド「好騎乗」で大金星が幻に…藤沢和雄元調教師の弟子が踏んだり蹴ったり

【この記事のキーワード】, ,

T.マーカンド「好騎乗」で大金星が幻に…藤沢和雄元調教師の弟子が踏んだり蹴ったりの画像1

 18日に中山競馬場で行われた5Rの2歳新馬は、5番人気のトゥルースが接戦を制して優勝。最後は首の上げ下げで着順が入れ替わっても不思議ない、まさに激戦だった。

 馬の実力も然ることながら、激戦を制すには騎手の手綱捌きによるところも大きい。スタート、道中の進路取り、追い出しのタイミングなど全てが嚙み合わない限り、勝利することはそう簡単なことではないからだ。

 実際、レース後には鞍上を務めたT.マーカンド騎手が「まだ子供っぽくて何をしていいか分からない感じだった」と振り返ったように、この日がデビュー戦だったトゥルースに課題があったのも確か。それでも見事なエスコートで勝利に導いたのだから、如何に鞍上のアプローチが上手かったかがわかる。

T.マーカンド「好騎乗」で大金星が幻に…藤沢和雄元調教師の弟子が踏んだり蹴ったりの画像2
杉原誠人騎手

 そんな名手の好騎乗とは対照的に、一時は勝利目前まで迫りながら惜しくも大金星を逃したのが、10番人気エッセレンチ(牝2、美浦・蛯名正義厩舎)に騎乗して2着に敗れた杉原誠人騎手だ。

「一旦は出ていたんですが、最後に差し返されてしまいました……」

 まさに痛恨とも取れる敗戦に、レース後には鞍上も悔しさを滲ませた。それもそのはず、道中は勝ったトゥルースを前に見ながら、杉原騎手とエッセレンチは3番手を追走。最後の直線では懸命に追うトゥルースを横目に見ながら、まだ手応えにも十分な余裕があったのだ。

 しかし、直線半ばで先頭に立ったところからが誤算だった。その後、一度は交わしたはずのトゥルースが驚異の粘り腰を発揮。ゴール手前でアタマだけ差し返され、デビュー勝ちはあと一歩のところで幻と消えた。

「最後の直線での手応えはエッセレンチの方が良さそうだっただけに、杉原騎手にとっては悔しい2着だったかもしれませんね。追える騎手として定評のあるマーカンド騎手ですが、さすがにあそこから差し返されるとは杉原騎手も思ってなかったのではないでしょうか。

ただ、抜け出した途端に終いの脚が甘くなることは、どの馬でもよくある話です。エッセレンチもまだデビューを迎えたばかりの2歳ですから、馬が競馬を把握できてなかった可能性もあります。それでも競馬センスには光るものがありましたし、次に期待しましょう」(競馬誌ライター)

 今年2月に引退した名伯楽・藤沢和雄元調教師の弟子として、デビュー当初から同厩舎に所属していた杉原騎手。師の引退により3月からフリーとなったが、今夏のアイビスサマーダッシュ(G3)ではキャリア12年目にして重賞初勝利を飾るなど、独立後も随所で存在感を見せていた。

 だが、先週に限っては何かと歯車が狂うことも多かった印象だ。

 前日のターコイズS(G3)では15番人気のフェルミスフィアに騎乗するも「最後の直線コースで外側に斜行した」としてJRAから過怠金1万円の制裁を受けたばかり。連日に渡るやり切れぬ展開に、悔しさが残る土日となってしまった。

 それでも、レース後には「2着に負けましたが、内容としては良かった」と前を向いた杉原騎手は、次のレースでも9番人気で2着に奮闘する好騎乗を見せた。先週は悔しい結果が続いてしまったが、継続騎乗が叶うようなら次こそはチャンスがあるはずだ。

ハイキック熊田

ハイキック熊田

ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

T.マーカンド「好騎乗」で大金星が幻に…藤沢和雄元調教師の弟子が踏んだり蹴ったりのページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

23:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 目を掛けた愛弟子の「造反」に師匠がブチ切れ!? 今村聖奈、角田大河の謹慎中に存在感発揮も…安田記念前に師弟関係で遺恨勃発か
  2. 「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
  3. 【天皇賞・春(G1)】馬券圏内100%の激走で5万馬券的中!? 四位洋文が福永祐一に授けた「金言」とは… 11番人気2着スティッフェリオにあった鉄板級の法則
  4. NHKマイルCに「史上最高メンバー」集結!? 2歳女王アスコリピチェーノVS2歳王者ジャンタルマンタルに加え「あの大物」参戦も…役割を終えたマル外ダービーに脚光
  5. 横山武史「乗り替わり」の無念を晴らす重賞勝利に会心ガッツポーズ! 初のメイン勝ちなど大暴れ「妹弟子」の活躍も刺激に?
  6. 羽田盃(G1)8頭立てに中央競馬と地方競馬の「温度差」浮彫り…3歳No.1フォーエバーヤング不在でも「敵前逃亡」続々、ダート革命に早くも失速の危機
  7. 「ニューヒロイン候補」小林美駒が見せた著しい成長!リーディング争いに敗れても勝負強さでベテランを圧倒…女性騎手戦線に「新時代到来」の予感
  8. 須貝尚介厩舎「重賞50連敗」ゴールドシップ、ソダシら手掛けた名門が苦戦…相次いだ誤算と見えてきた光明
  9. スキルヴィングの非業の死から1年…懸念される青葉賞(G2)の超高速化と歴代最速馬の悲劇
  10. 【マイラーズC】団野大成がソウルラッシュで代役V!安藤勝己氏、田原成貴氏も安田記念に好感触…「申し訳ない気持ちです」元主戦が悔やんだ2年前の大失態