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【阪神C(G2)展望】7Fの“鬼”ダイアトニックVS前年覇者グレナディアガーズ

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ダイアトニック 撮影:Ruriko.I

 有馬記念(G1)の前日、24日の阪神メインはスーパーG2として知られる阪神C(G2)が行われる。

 一流スプリンターと一流マイラーがぶつかり合う7ハロン戦を制するのは果たしてどの馬か。早速展望していこう。

 7ハロン戦ならこの馬が最も勝利に近い位置にいる。G1では一歩足りないものの、これまで1200~1400mの距離で重賞を4勝しているダイアトニック(牡7歳、栗東・安田隆行厩舎)だ。

 重賞4勝のうち3勝を7ハロン戦で挙げており、この距離では9戦して「7-1-1-0」と、複勝率は100%を誇る。

 前走・スワンS(G2)は4番人気と評価をやや落としていたが、終わってみれば好位追走から直線楽々と抜け出して、着差(1馬身)以上に強い内容で完勝した。他の3勝は、3年前のスワンS、2年前の函館SS(G3)、そして今年2月の阪急杯(G3)である。

 前走後に主戦の岩田康誠騎手も語っていたが、この馬にとってカギはとにかくスタート。好発を決めさえすれば、好位から抜け出して押し切る横綱競馬を披露する可能性が高くなる。

 あとはうまく立ち回れる内目の枠に入れば7歳古豪による重賞5勝目はもう目の前だ。

 対抗格の筆頭は、2年前の朝日杯FS(G1)を制したグレナディアガーズ(牡4歳、栗東・中内田充正厩舎)。2歳マイル王に輝いた後は勝てない時期が続いたが、昨年の当レースで直線一気の差し切り勝ちを収め、重賞2勝目を挙げている。

 今年はスプリント路線に舵を切り、高松宮記念(G1)で初の1200mに挑戦。しかし、大外枠に加え重馬場も響いたか、12着に大敗した。

 そして迎えた前走はイギリスで開催されたプラチナジュビリーS(G1、芝1200m)。初の海外競馬に果敢に挑戦するも、見せ場を作れず、24頭立ての19着と惨敗を喫した。

 今回は1年ぶりに距離を1400m戦に戻し、復活Vを狙う。前走から半年とやや間隔は空いたが、2週前と1週前に栗東CWでびっしりと追い切られ、気配は上昇中。昨年勝利に導いたC.デムーロ騎手と3度目のコンビでレース史上4頭目の連覇達成を狙う。

 今年2月に今回と同舞台の京都牝馬S(G3)に出走し、トップハンデを背負って快勝したロータスランド(牝5歳、栗東・辻野泰之厩舎)も虎視眈々とチャンスをうかがう。

 春は高松宮記念でクビ差の2着に好走したが、その後の3戦はいずれも掲示板を外している。それでも着順ほどは負けておらず、8着に敗れた前走のマイルCS(G1)も、残り200m地点で先頭に躍り出る見せ場たっぷりの競馬だった。

 このレースは過去4年中3年で牝馬が優勝(18年ダイアナヘイロー、19年グランアレグリア、20年ダノンファンタジー)しており、今年も牝馬の代表格であるこの馬が強豪牡馬勢をあっさり蹴散らすシーンがあっても驚けない。

 これまで挙げた3頭の有力馬に比べ、マイラー色が強いのがバスラットレオン(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)だ。

 3歳春にニュージーランドT(G2)を制覇し、NHKマイルC(G1)でも上位人気の一角に支持されたが、スタート直後に落馬し、競走を中止するアクシデントに見舞われた。その後は長らく不振に陥っていたが、今年3月のゴドルフィンマイル(G1)で激走し、見事に復活Vを遂げた。

 その後も海外に挑戦したバスラットレオン。今夏に欧州で2戦して4着、7着に終わったが、秋初戦の武蔵野S(G3)では、果敢にハナを奪うと、「ハナ+半馬身」差の3着に粘り込んだ。今回は初となる1400mへの距離短縮がポイントとなる。

 これ以外には、スワンSで掲示板を確保した3~5着の3頭がダイアトニックに再び挑戦状を叩きつける。

 まず、スワンSで3着に好走したのはルプリュフォール(セ6歳、栗東・松永幹夫厩舎)。前走は後方集団で末脚を温存し、4角でも後方3番手という位置取りだったが、直線で鋭く伸びてダイアトニックに0秒2差まで迫った。流れ一つで逆転も十分可能だろう。

 ルプリュフォールとクビ差の4着だったトゥラヴェスーラ(牡7歳、栗東・高橋康之厩舎)。今年の高松宮記念から前走まで6戦連続で人気を上回る着順に好走しており、ここでも穴党の期待を背負いそうだ。

 そのトゥラヴェスーラとアタマ差の5着だったのはキングオブコージ(牡6歳、栗東・安田翔伍厩舎)。前走は久々の1400m戦だったにもかかわらず、好位を取れたのは大きな収穫だった。しかも差のない5着に健闘しており、距離にも慣れが見込める今回は更なる上昇があってもおかしくない。

 この他には、昨年の京王杯2歳S(G2)を制したキングエルメス(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)、前走のフォレ賞(仏G1)で3着に粘ったエントシャイデン(牡7歳、栗東・矢作芳人厩舎)、芝ダート問わず7ハロン戦では9戦して全て馬券圏内というルチェカリーナ(牝4歳、栗東・高橋義忠厩舎)なども上位をうかがう。

 今年の短距離路線を締めくくる阪神Cは24日、15時45分に発走を迎える。

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