エフフォーリア妹VSグラスワンダー最後の結晶! 有馬記念当日に運命の邂逅なるか

25日の中山競馬場で行われる有馬記念(G1)には、グランプリに相応しい豪華メンバーが揃った。年度代表馬最有力のタイトルホルダーと、天皇賞・秋(G1)で世代交代を遂げた3歳馬イクイノックスが激突する一戦は、来年以降の競馬界を占う大一番になるに違いない。
また、今年の競馬を彩った強豪を迎え撃つ前年の覇者エフフォーリアも、ここで復活勝利を挙げれば再び競馬界の頂点に立てる存在だ。予定していた天皇賞・秋を回避した分、調整は順調で主戦の横山武史騎手からは「良くなっている」と前向きなコメントが出ている。
エフフォーリア妹VSグラスワンダー最後の結晶!
そんな偉大な兄の復活に花を添えたいのが、同日のデビューを予定している妹のペリファーニア(牝2歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)だ。
管理するのは兄を手掛ける鹿戸厩舎。デビュー戦で勝利を挙げれば、有馬記念に挑む兄への追い風になるはずだ。1週前追い切りとなった今週の坂路でも好時計を記録しており、有馬記念当日の芝1600mでデビューする妹が兄同様に1番人気になるかもしれない。
そんな華やかな良血馬が注目を集める一方、ペリファーニアと同じ新馬戦のデビューを予定しているのがファイナルワンダー(牡2歳、美浦・古賀慎明厩舎)だ。
ペリファーニアの父モーリスは、2015年に年度代表馬に輝き、種牡馬としても昨年のスプリンターズS(G1)をピクシーナイトが優勝。今年もジェラルディーナがエリザベス女王杯(G1)を勝ち、有馬記念の有力候補として名を連ねている。
そんな絶頂期の超エリートに対して、ファイナルワンダーの父は種付け料がわずか50万円。それも2020年に種牡馬を引退しているのだから、あまりに対照的だ。
だが、そんなファイナルワンダーの父は、かつて有馬記念を連覇して「栗毛の怪物」と呼ばれたグラスワンダー。本馬はその名の通り、グラスワンダーの最後の産駒なのである。
「同世代のスペシャルウィーク、エルコンドルパサーらと共にグラスワンダーの世代は現在でも『史上最強世代』と言われるほどのハイレベルでした。各々が競馬界を代表するような活躍をしただけでなく、当時のJRAのG1すべてを同世代で総ナメにしてしまうほどでした。
また、大ヒットアプリ『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)で中心を担っているキャラクターたちでもあり、オールドファンだけでなく、幅広い世代のファンに愛されている世代。グラスワンダーはもう種牡馬を引退するほどの高齢ですが、今でもファンの多い馬ですね。レース当日は、ファイナルワンダーも注目の1頭になると思います」(競馬記者)
そんなファイナルワンダーは2020年度の産駒になるが、グラスワンダー産駒として血統登録されているのは、この1頭。まさに唯一無二のラストクロップというわけだ。
「先月の半ばから時計を出し始めて、ここまで順調に来ています。先日の1週前追い切りでは併せ馬に少し遅れてしまいましたが、元気一杯といった感じでしたよ。ビッグレッドファームは早くから活躍する馬も多いですし、母の父はディープインパクトという良血。さすがに世代唯一のラストクロップに大きな期待をかけるのは酷かもしれませんが、頑張ってほしいですね」(同)
なお、記者曰くこの時期の新馬戦は出走馬が多く、2頭の対決は「あくまで予定」とのことだ。ちなみにグラスワンダーは、ペリファーニアにとっても曾祖父にあたる。もし対決が実現することになれば、有馬記念より一足早くファン注目のレースになるかもしれない。
PICK UP
Ranking
5:30更新
【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
2017年競馬「流行語大賞」発表! 浜中俊騎手の「もういいでしょう」を退け『2017競馬・流行語大賞』に選ばれたのは……- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 横山武史「ジョッキーカメラ」はなぜ非公開だったのか? 鬼気迫る川田将雅の大声にビックリも…ナミュール降板で「屈辱」味わった男が迎える正念場
- JRAマイネル軍団総帥・岡田繁幸さん逝く。武豊「僕の原点、この馬と一緒に全国区になった」絶体絶命だった天才を世に放った偉大な決断と信念【特別寄稿】
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
















