角居勝彦氏が見据える「競走馬のセカンドキャリア」……超絶実績の調教師が描く未来と「誇り」
今年3月、角居師がファウンダーとなり、福永祐一騎手や武豊騎手なども賛同して引退馬のキャリア支援を主たる目的とした「サンクスホースプロジェクト」が立ち上がった。競走馬を引退したものの、種牡馬になれるのはほんの一握り。乗馬になるのが厳しいと判断され第2の馬生を歩むことができずに命を奪われる競走馬も少なくないのが実状。そんな状況を変え、競走馬の「セカンドキャリア」を支援する目的で、このプロジェクトが発足したようだ。
角居師は同プロジェクトの公式サイトで「速く走れないだけで、勝てなかっただけで淘汰されていく馬たちをどうやったら救えるのか、自問自答してきました。そのような中、視野を広げ、競馬関係者だけでなく馬に関わるあらゆる団体や個人との交流を持つうちに、乗馬はもちろん、福祉や教育、医療、観光、就労等、馬を介在とした様々な分野に役割を見出すことができる事に気づきました」とコメントしている。
「馬は自分で強くなる」「馬には怒るな、優しく接しろ」など、競走馬を心から愛し向き合っていることが角居師のコメントからは見て取れる。そしてその思いは「競走馬の生涯」にまで及んでいるのがよくわかる活動である。角居師や競馬関係者のみならず、一般競馬ファンもこうした活動に注目すべきだと感じた。本サイトでも応援していきたい。
(文=ギャンブルジャーナル編集部)