
JRA武豊・ルメールも霞む「ノーザン×マーフィー時代」? 欧州の若き天才に「ケタ違いに上手い」吉田勝己代表絶賛。「日本人にはできない」ライバル騎手ため息……
「世界的権威のあるジャパンCを勝てて、自分の夢が1つ叶いました」
「時代の風」は、まさにこの男に吹いている――。
24日に東京競馬場で行われたジャパンC(G1)は、若き英国のリーディングジョッキー・O.マーフィー騎手が勝利。昨年の大阪杯以来、勝利から遠ざかっていたスワーヴリチャードを復活させただけに、その騎乗には多くの賞賛が寄せられている。
最後の直線では一瞬前が狭くなるシーンがあったが、マーフィー騎手は即座に最内を選択。「逃げ馬の内が開いていたので、迷わず突っ込んだ」と本人が振り返っている通り、逃げ粘っていたダイワキャグニーと内ラチの狭いスペースをこじ開けると、そこから突き抜けた。
これには、ある日本人騎手も「あれは日本人にはできない」と、ため息……。
「スワーヴ(リチャード)は行き脚がついてなかったけど、すぐに馬場の最内に入れてカレン(ブーケドール)の後ろを押して取りに行った。当日の馬場状態を把握しての動き方。他の騎手も『内の馬場がいい』というのは分かっているんだけど、それを実践できるのが超一流」と、英国の24歳を絶賛している。
「最後の直線で最内を突くことには当然、リスクもありますし、場合によっては内ラチと挟まれて落馬してしまうことも……。瞬間的な判断力も然ることながら『最内に入っても大丈夫』という判断をしっかり持てるかが、極めて重要になるそうです。
一方で最内を開けるのは、レースの安全を確保するための暗黙の了解。ダイワキャグニーに騎乗していた石橋脩騎手も『直線で内にモタれていたので、ラチにへばりつかないように1頭分開けた。結果的に、そこを勝ち馬に突かれてしまった』と悔やんでいましたね。
最後には、G1でまだ未勝利の『津村に勝たせてやりたかったけどね……』と本音も漏らしていました」(競馬記者)
非常に高度なテクニックと判断力が要求されるイン突きだが、それを瞬時の判断でやってのけるのがマーフィー騎手が若くして「欧州の天才」と呼ばれる所以か。あの瞬間にも「いくつかオプションがあった」と選択肢に余裕があったことを打ち明けている。
この騎乗には、スワーヴリチャードを生産したノーザンファーム代表の吉田勝己氏も「オイシン(マーフィー騎手)は凄いな!! ケタ違いに上手い。あの状況で迷わず内を突けるなんて……」と手放しで絶賛。世界の名手が集った一戦だったが、その中でも最も強烈な光を放っていたようだ。
PICK UP
Ranking
5:30更新「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは