JRA川田将雅・川崎記念(G1)「匂わせ発言」で禁断の福永イジり!?
1月29日に行われた川崎記念(G1)。川田将雅騎乗のチュウワウィザード(牡5、栗東・大久保龍志厩舎)の6馬身差圧勝が注目されたが、それ以外にもちょっとした「事件」があった。
それは、レース後の川田騎手のコメントで「4コーナーからは『西日』もキツかったですし、一頭になったことで、戸惑うところや幼さも出しましたが、ケアしながら最後は運びました」と『西日』に触れる発言をしたからに他ならない。
これにざわついたのは一部の競馬ファンだ。2018年のチャンピオンズC(G1)で2番人気ケイティブレイブに騎乗し、11着と大敗したときに福永祐一騎手が敗因の一つとして「4コーナーから西日が当たるのを馬が気にして嫌がった」ことをあげたのは、有名な話だからである。
このコメントに対し、一部の心無いファンから「言い訳するな」「なぜ素直に謝れない」などの辛辣な言葉を浴びせられた福永騎手。その後もケイティブレイブに騎乗するたびにパドックなどで「西日は大丈夫かぁ~」と野次られるようになり、内心穏やかではなかっただろう。
福永騎手としては「馬が西日で力を発揮できないこともある」というのが新しい発見で、面白いと思って話したつもりが、「負けたのを西日のせいにするな」とおもしろおかしく茶化されてしまった。本来伝えたかった内容が曲解されることに嫌気がさしたのも、連載していた『netkeiba.com』のコラムをやめる契機になった一因とも述懐している。
それもあってか、福永騎手はケイティブレイブにここ1年の間、騎乗していない。
そろそろ沈静化しつつあったところに、川田騎手が「4コーナーからは西日もキツかった」と福永騎手を匂わせるコメントをした真意は測りかねる。
だが、競馬ファンにとっていまだ「西日=福永」はお約束となっているだけに、忘れ去りたい過去を掘り起こされる形になった福永騎手としては、とんだとばっちりを食う格好になってしまった。
とはいえ、川田騎手が先輩である福永騎手を慕っていることも衆知の事実。2018年の日本ダービー(G1)をワグネリアンで勝利したときは、自身は1番人気ダノンプレミアムで6着に敗れながらも自ら近寄り、馬上で握手を交わした。
当時のことを「あれだけかわいがってもらっている先輩を祝福したかった」と振り返ったように仲がいいことから、川田騎手なりの愛情表現だったのかもしれない。
昨年、福永騎手は高松宮記念(G1)、安田記念(G1)、ホープフルS(G1)とG1を3勝、後輩の川田騎手は数多くの有力馬に騎乗したものの、怪物級クリソベリルのチャンピオンズC(G1)1勝にとどまったように、先輩の意地を見せつけた。
今年はコントレイルとのコンビで二度目のダービー制覇の期待も大きいだけに、福永騎手のさらなる活躍を期待したいところだ。
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