JRA「生意気干され」「勝ちた過ぎて大敗」「落馬で頸椎損傷」引退・中谷雄太の波乱万丈騎手人生。苦労人ジョッキーの「夢」は海外へ?

戦列を離れた戸崎圭太ジョッキーが今週末から遂に東京競馬場のターフの舞台に戻ってくるが、反対にローカル開催の新潟競馬場で静かにステッキを置くジョッキーもいる。
中谷雄太騎手、40歳。フリーのジョッキーで、今年で現役23年目。
美浦の高松邦男厩舎、加藤征弘厩舎と所属を経て、栗東へ移り、矢作芳人厩舎で調教を手伝いながらレースにも騎乗し、実績を積んでいった苦労人である。
「美浦にいた頃、自他ともに認める生意気さが災いし、人間関係をうまく築き上げることができず、騎乗依頼が無くなってしまったとか……。そんな危機感から主戦場を関西にして、矢作厩舎の手伝いをするようになり、これまで地味に頑張っていましたよ」(競馬記者)
これまで重賞騎乗機会81回で0勝という芳しくない成績であったが、重賞制覇のチャンスは幾度となくあった。栗東に移ってからは、
2019年
京成杯(G3)7番人気ヒンドゥタイムズ3着
阪神大賞典(G2)6番人気カフジプリンス2着
2017年
函館スプリントS(G3)4番人気キングハート2着
マーメイドS(G3)6番人気アースライズ3着
等々……。
すべて人気以上の着順に持ってきているが、どうしてもあと一歩「1着」に手が届かなかった。
そんな中谷騎手だが、最も大きな重賞制覇のチャンスを意識させたのは、今も中距離重賞の常連として活躍するステイフーリッシュだろう。
新馬戦で、1番人気アイスバブル(後に目黒記念(G2)2着)を2馬身半差で下したステイフーリッシュは、2戦目ホープフルS(G1)で8番人気ながら3着に食い込み、翌年のクラシックの有力候補の1頭に挙げられていた。
だが、3歳初戦の共同通信杯(G3)では大きな落とし穴が待っていた。
2番人気に推されたステイフーリッシュ。中谷騎手は道中後方に待機させたが、直線で追い出したものの、馬がふらついて末脚不発……。前走の走りとは雲泥の差で、結果10着に沈んだ。
「中谷騎手は、自分の“勝ちにこだわる気持ち”が強すぎて、それがステイフーリッシュに伝染していることを感じていたようです。同じように矢作調教師もそれを理解していて、その後の調教はあえて彼に任せず、レースにだけ乗せるという対策を講じました」(同)
しかし、ステイフーリッシュの京都新聞杯(G2)出走への準備が進んでいた4月、中谷騎手は福島競馬場でレース中に落馬事故に遭い、頸椎損傷で半年の休養となってしまった。
ステイフーリッシュの鞍上は中谷騎手から、藤岡佑介騎手に乗り替わりとなる。
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