
JRA日本ダービー(G1)サリオスの巻き返しは「困難」!? 過去の名馬も跳ね返された「2400mの壁」。”勝率0%”を超えることはできるのか……
31日、東京競馬場で3歳馬の頂点を決める日本ダービー(G1)が開催される。クラシック初戦・皐月賞(G1)は無敗のG1馬対決に沸いたが、今回も主役を務めるのはこの2頭だろう。
皐月賞で2着に敗れたサリオス(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎)の巻き返しは、「距離延長」が1番の課題となりそうだ。
デビューから無傷の3連勝で朝日杯FS(G1)を制したサリオス。この勝ち鞍はすべてマイル戦だったため、皐月賞では400mの距離延長が不安視された。だが、結果はコントレイルと半馬身差の2着と善戦し、2000mへの対応を見せた。3着馬に3馬身半差をつけていることからも、コントレイルと並んで世代トップクラスの実力であることは間違いないだろう。
しかし、東京芝2400mで行われる日本ダービーはさらに400mの距離延長に対応することが求められる。今回はこの距離の壁がサリオスに立ちはだかりそうだ。
「サリオスの馬体は胴が短く、マイラーという見方ができます。皐月賞はD.レーン騎手のロスのないレース運びと能力の高さで距離をこなした印象です。モーリスが2016年の天皇賞・秋(G1)を制したように、本質的にマイラーでも2000m戦まではなんとか対応するというのは珍しいことではありません。しかし、2400mとなるとかなり厳しい戦いになるのではないでしょうか」(競馬記者)
実際に、『デイリースポーツ』のインタビューで(有)シルクレーシングの米本昌史代表はサリオスの適性について言及している。詳細は本記事をご覧いただきたいのだが、「もしかしたらダービーの後は、スピードを生かすようなところが舞台になるかもしれないですね」とダービー以降の方向性を示唆しているのだ。
過去10年の皐月賞で連対した馬の中で、後にマイルG1を制した馬は3頭。そのダービーでの成績は以下の通りである。
11年 サダムパテック 皐月賞2着 日本ダービー7着 (12年マイルCS優勝)
13年 ロゴタイプ 皐月賞1着 日本ダービー7着 (16年安田記念優勝)
17年 ペルシアンナイト 皐月賞2着 日本ダービー7着 (17年マイルCS優勝)
偶然にも全頭が7着に敗れてしまっている。マイルG1勝ちこそないが、マイル路線で活躍したイスラボニータも、皐月賞を優勝して日本ダービーに挑むも2着に敗れているのだ。
皐月賞を能力の高さで好走したものの、マイル適性のある馬はことごとくダービーの壁に跳ね返されてしまっていることがわかるだろう。これはあくまでもサリオスがマイラーという仮定でのデータのため、当てはまらない可能性も十分に考えられる。
だが、サリオスの臨戦過程にも都合の悪いデータもある。
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