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三代目J Soul Brothersならぬ「三代目ヒシマサル」誕生!競馬のルールさえ超えた父子3代に渡るオーナー執念とは

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 初代ヒシマサルがデビューしたのは、半世紀以上前の1957年。翌年の日本ダービーや菊花賞で5着するなど早くから素質の片鱗を見せていたが、本格化したのは古馬になってから。天皇賞・春で3着すると、第9回(ちなみに今年は第66回)となる安田記念を制した。

 種牡馬となってからもヒシマサヒデで安田記念の父仔制覇を達成するなど、さらなる活躍が期待された初代ヒシマサルだったが、繋養先で有刺鉄線に絡まる事故に遭い他界。種牡馬になって、わずか3年での出来事だった。

 2代目ヒシマサルが誕生したのは、非業の死を遂げた初代の無念を晴らすためだろう。

 本来、大レースを勝ち、種牡馬としても大きな功績を残した馬の名前を再使用することは原則禁止されている。だが、オーナーの阿部雅一郎氏は2代目が産まれたアメリカで「Hishi Masaru」の名で馬名登録。その後、日本に輸入するという荒業で”ルールの抜け道”を突いた。まさに執念の成せる業である。

「先代がG1勝ち馬でなければ、基本的に登録抹消から10年経過で再使用が可能になります。有名なところでは三冠馬のミスターシービー。他にもウオッカやレッドディザイアも実は2代目になります。ただ、3代目は本当に珍しいですね」(競馬記者)

 そんな2代目ヒシマサルを経ての今回の3代目であるが、実はオーナーも3代に渡っている。初代ヒシマサルの阿部雅信氏は、2代目のオーナー雅一郎氏の父であり、今回の3代目のオーナー雅英氏はその息子というわけだ。

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