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JRA津村明秀「大誤算」カレンブーケドール乗り替わり待望論が再燃!? 「シルバーコレクター」が勝てないのは騎手の問題なのか

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 27日、中山競馬場で行われたオールカマー(G2)は戸崎圭太騎手の5番人気センテリュオが優勝。前走のマーメイドS(G3)を2着に敗れていたが、牡馬相手のG2で重賞初勝利を決めた。5歳を迎えたディープインパクト産駒が本格化を予感させる勝利となった。

 これに対し、カレンブーケドール(牝4、美浦・国枝栄厩舎)はこれが5度目となる重賞2着。ハナ差で敗れ、またしても勝利を飾ることが出来なかった。敗れたとはいえ、放牧を挟んでの始動戦だ。レース前に国枝栄調教師が八分の仕上げと評した休み明けのレースとしては悪くない内容といえる。

 だが、あと一歩のところで勝利を逃がしたカレンブーケドールと津村明秀騎手のコンビにとっては痛恨の敗戦だっただろう。相手なりに好走するものの、欲しいのは勝利の2文字。ハナ差負けという事実は、鞍上の津村騎手に重くのしかかるかもしれない。

 レースは好スタートから先手を取ったジェネラーレウーノが逃げる展開。隊列がそのままだったこともあり、1000m通過が1分4秒3という超スローペースとなった。だが、このスローペースを動いたのが、外目の4番手を追走していたカレンブーケドール。一気に先頭に並びかけると一気にペースアップ。

 抜かせまいとペースを上げるジェネラーレウーノ。この流れに伴いステイフーリッシュ、ミッキースワローも動き出すと、超スローから激流に一変した。5ハロン連続で11秒台が刻まれたサバイバルレースを抜け出したカレンブーケドール。待望の勝利を手に入れる寸前で外から強襲したセンテリュオに交わされてしまった。

 津村騎手は「流れが遅く向正面で掛かりっぱなしで出して行った……」と悔やんだが、”動いた”津村騎手と”動かなかった”戸崎圭太騎手の明暗が際立つ結果だったことは否めない。

「やはり動き出しのタイミングがワンテンポ早かった印象は拭えません。ジェネラーレウーノを交わして自分でレースを作れる展開に持ち込めていればあそこまで速くならなかったかもしれませんが、ジェネラーレウーノの三浦騎手も譲らなかったため、全体ラップが上がってしまいました。

実質ロングスパートになっており、バビットが勝った先週のセントライト記念と似たような流れになっています。ただ、自分が先頭に立ってレース展開を支配したバビットと違い、不本意な形で先頭に立ったカレンブーケドールは息を入れるタイミングがありませんでした。このことも、結果的に戸崎騎手に漁夫の利を許してしまった原因でしょう」(競馬記者)

 【1.5.1.0】は津村騎手とカレンブーケドールの成績である。

 津村騎手は初コンビとなった昨年4月のスイートピーS(L)でカレンブーケドールに騎乗して見事1着。オークス(G1)の権利取りに成功すると、本番では12番人気の低評価ながら2着に食い込んで主戦騎手の座を勝ち取った。しかし、以降は重賞で善戦まではするものの、勝ち切ることが出来ず惜敗が続いた。

 出走を予定していた3月のドバイシーマクラシックがコロナ禍の影響でレース中止となったため、実現はしなかったものの、ドバイ遠征前には鈴木隆司オーナーがO.マーフィー騎手の起用を発表する事態にまで発展した経緯もあった。

 主戦騎手としての信頼を勝ち取るためには是が非でも勝利が必要だったといえる。着差がハナ差という僅差だっただけに、オールカマーでの津村騎手の乗り方に鞍上交替の声が再燃する可能性はゼロではない。

 次走はジャパンC(G1)から有馬記念(G1)のローテーションが発表されたカレンブーケドール。いよいよ崖っぷちに追い詰められた感のある津村騎手だが、今度こそ悔いのない騎乗でカレンブーケドールの勝利をエスコートできるだろうか。

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