JRAチャンピオンズC(G1)カフェはカフェでも時すでに遅し!? 「加速できなかった」カフェファラオ6着完敗で力不足露呈……土日2勝の急ブレーキ
やはり古馬G1馬の壁は厚かった。
チャンピオンズC(G1)に唯一出走した3歳馬カフェファラオ(牡3、美浦・堀宣行)には厳しい結果が待っていた。古馬の強豪が集まった中、国内無敗を誇るクリソベリルに次ぐ2番人気に支持されたものの、見せ場らしい見せ場もなく6着と敗れた。
だが、G1未勝利の3歳馬にしては過大評価にも感じられる上位人気での出走は、今秋のG1レースで4連勝中と絶好調だったC.ルメールがコンビを組んでいたことも大きく影響したと考えられるだろう。
16頭のフルゲートで争われたレースで、カフェファラオは中団外目の9番手からの追走。3、4コーナーにかけて各馬がポジションを上げていったが、早々とルメール騎手の手が動く。直線に入っても伸びを欠き、6着に雪崩れ込むのが精一杯だった。
この敗戦にルメール騎手も「手応えがあまり良くなかったです。向こう正面で忙しくなり、加速できなかった。まだ3歳。これからです」と、これからの成長に期待するコメントを残すにとどまった。
カフェファラオは6月のユニコーンS(G3)で、2018年にルヴァンスレーヴがマークした勝ち時計1分34秒9を更新する5馬身差のレコード勝利を飾った。地方交流重賞のジャパンダートダービー(G1)は7着と不覚を取ったものの、シリウスS(G3)を初対決の古馬相手に快勝。真価を問われたのが、超一流馬が集まったチャンピオンズCの舞台だった。
結果的にほろ苦い結果となったとはいえ、ルメール騎手の不振も少なからず関係したといえるかもしれない。
土曜は中山で8鞍に騎乗したが、うち1番人気に6回騎乗して1勝のみ。日曜の中京は9鞍に騎乗して1勝。その勝利も最終12レースで九死に一生を得たようなものだった。結局、土日合計17鞍で2勝はリーディングを独走する騎手にしては低調な結果といえる。
また、最終レースで勝利した馬が偶然にも同じ西川光一オーナーと堀宣行厩舎のカフェクラウンだったこともあり、ネットの掲示板やSNSでは「そっちじゃない」「おせえよ」「カフェはカフェでもクラウンの方……」という声も出ていた。
「名手といわれる騎手でも、さすがに毎回勝てる訳ではないですからね。カフェファラオは素質馬ではありますが、今回は相手が強かったというしかないでしょう。敗れはしましたが、ダートのトップクラス相手に6着ならそれほど悪くない内容です。
一昨年はルヴァンスレーヴ、昨年はクリソベリルと3歳馬が連勝しましたが、この2頭は別格の強さを誇っていた馬でした。ここまでの対戦比較で今年の3歳ダート組は、レベル的にそこまで高くないと見られていただけに、これからの成長に期待したいところですね」(競馬記者)
ジャパンC(G1)で3歳の三冠馬2頭相手に完勝したアーモンドアイを万感の思いで見送ったルメール騎手。もしかしたら「アーモンドアイロス」で心にぽっかり穴が開いていたなんてこともあるのだろうか。
来週からまた調子が戻ってくることに期待したい。
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