JRA朝日杯FS(G1)レッドベルオーブ「G1未勝利」の呪いが発動!? アーモンドアイ、グランアレグリアが沈んだ「悲劇」が繰り返されるか
20日、阪神競馬場で朝日杯FS(G1)が開催される。2歳マイル王決定戦に16頭の精鋭が集結した。
その中で、1番人気が予想されるのが福永祐一騎手のレッドベルオーブ(牡2歳、栗東・藤原英昭厩舎)だ。
デビュー戦は2着に敗れたものの、未勝利戦をレコードタイムで勝ち上がったレッドベルオーブ。前走のデイリー杯2歳S(G2)でも、昨年の阪神JF(G1)でレシステンシアが記録したレコードを0秒3更新する1分32秒4の好時計で勝利した。単純な時計の比較では、昨年のサリオスが記録したタイムが1分33秒0だったため、規格外の能力の持ち主と考えられるだろう。
また、朝日杯FSが阪神マイルコースで行われるようになった2014年以降、最多の3勝を挙げるディープインパクト産駒ということもプラス材料だ。今回の出走メンバーでほかに同産駒は京王杯2歳S(G2)で2着のロードマックスしかおらず、レッドベルオーブは不動の軸にはもってこいの存在だ。
「素質馬として期待された全兄のレッドベルジュールもデイリー杯2歳Sを制して朝日杯FSに挑みましたが、ノド鳴りの影響もあり10着に敗れました。その後、復帰することなく引退し、種牡馬入りしました。レッドベルオーブも血統的に注目されているので、G1タイトルが欲しいところですね。近2走のパフォーマンスも圧倒的ですし、兄のリベンジに期待できそうです」(競馬記者)
18日、朝日杯FSの枠順が発表され、レッドベルオーブは4枠8番からの発走が決定した。
この枠順に藤原英調教師は「いい枠だね」と満足げな様子。枠の真ん中、偶数番ということで、あとはレースで実力を発揮するだけだ。
しかし、この4枠がレッドベルオーブにとってマイナス材料となるかもしれない。今年のG1を振り返ると、驚愕のデータが浮かび上がる。
●2020年G1レースの枠番別の成績(着順、勝率、連対率、複勝率)
1枠 1- 1- 0-36/38 2.6% 5.3% 5.3%
2枠 4- 2- 2-31/39 10.3% 15.4% 20.5%
3枠 2- 0- 3-36/41 4.9% 4.9% 12.2%
4枠 0- 7- 5-28/40 0.0% 17.5% 30.0%
5枠 3- 2- 3-34/42 7.1% 11.9% 19.0%
6枠 5- 2- 5-32/44 11.4% 15.9% 27.3%
7枠 3- 2- 1-50/56 5.4% 8.9% 10.7%
8枠 4- 6- 3-44/57 7.0% 17.5% 22.8%
なんと4枠だけが一度も勝利がない。ただ、2着は最も多い7回と、勝ちきれないレースが多いということが分かる。
この4枠には高松宮記念(G1)で2着に敗れたグランアレグリア、安田記念(G1)で2着に敗れたアーモンドアイも該当し、有力馬ですら跳ね返された“呪いの枠”とも言えるだろう。
ちなみに、福永騎手が今年のG1で最も多く引き当てたのが4枠。成績は[0-2-1-4/7]で、ジャパンC(G1)のコントレイル、マイルCS(G1)のインディチャンプが2着に敗れた。その時の1着馬はいずれも2枠から発走した馬だった。
朝日杯FSの2枠はビゾンテノブファロ、ショックアクションの2頭が入っている。
もし、レッドベルオーブが4枠のジンクスを破ることができず、2着に敗れるようなら2枠の2頭にも警戒したほうがいいかもしれない。
果たして、レッドベルオーブは2020年のG1未勝利の壁を超えることができるだろうか。
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