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JRA有馬記念(G1)は「時給3億6000万円」の世界!? 2020年賞金44億円獲得のC.ルメール騎手の気になる“年俸”は?

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 今年、前人未到のG1・8勝。あと1週を残して、すでに44億516万2000円を獲得しているC.ルメール騎手。ここまで202勝と、215勝の最多勝更新こそ難しい状況となっているがホープフルS、有馬記念と2つのG1が控える最終週だけに、2018年に自身が記録した年間最高獲得賞金46億6023万5000円を上回るチャンスは十分にあるだろう。

 その一方で、改めて実感できるのは「騎手は儲かる」という事実だ。

 ちなみに騎手の取り分は獲得賞金の5%。約44億を獲得しているルメール騎手の今年の年俸は2億2000万円と、超一流のプロ野球選手に匹敵する。さらに今年51歳になる武豊騎手がバリバリ活躍しているように、スポーツとして選手寿命が長いのも騎手の大きなメリットといえるだろう。

 とはいえ、2020年の年俸1位が巨人・菅野智之投手の6億5000万円である通り「ジャパニーズドリームと」いう点では、やはりプロ野球に軍配が上がる。ちなみに約2億2000万円のルメール騎手は、今年のプロ野球で38位。メジャーリーグ移籍となれば、さらに異次元の年俸が発生するだけにMAXという点では、プロ野球選手に及ばないのが現実だろう。

 しかし、ジョッキーにもプロ野球選手に匹敵する点がある。“新人選手”の年俸だ。

 現在、プロ野球の新人選手は年俸1500万が上限となっている。一方で騎手には上限がない。

 今年の競馬界は「ルーキー不作の年」と言われているが、それでも最も稼いでいる泉谷楓真騎手が19勝で約1375万円(獲得賞金約2億7510万円)とドラ1級の収入。17勝の秋山稔樹騎手も約1142万円と上々だ。

 一方、5勝の小林脩斗騎手、3勝の原優介騎手は500万円以下と苦戦しているが、競馬学校を卒業したばかりの彼らは世間で言う「高卒」の年齢だ(ちなみに競馬学校を卒業しても高卒の資格は得られない)。プロ野球のドラフト下位のルーキーと照らし合わせても良好と言えるだろう。

 さらに、騎手はレースに騎乗すれば2万6,000円から最大6万3,000円(障害レースなら最大14万4,200円)の騎乗手当があり、さらに騎乗するごとに1万5,500円の騎手奨励手当が交付される点も地味に大きい。多くの騎手が年間100鞍以上、中には1000鞍に迫る騎手もおり、まさにチリも積もれば……というわけだ。

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 また、ルーキーイヤーに91勝を挙げ、新人最多勝記録を樹立した三浦皇成騎手に至っては、初年度から6000万円を超える収入があった。ここまで来れば契約金を含めても、プロ野球のドラフト上位選手に匹敵するといえるだろう。

 ちなみに今週の有馬記念(G1)は約2分30秒で決着するが、その1着賞金は3億円だ。騎手の取り分は1500万円、非現実的ながら時給に換算してみると3億6000万円となる。

 今年こそコロナ禍で停滞したが、現在の競馬界は日本の高額賞金を狙って世界各国の外国人騎手が集まってくる、完全な弱肉強食の世界。勝ち組もいれば負け組もいるのが世の常だが、仮に負け組でもしぶとく食っていけるのが、騎手業界の大きな特徴と言えるだろう。

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