武豊は「偽り」のグランプリ男!? 有馬記念ワールドプレミアに3着以内率「78%」の超強力データも、勝負強い池添謙一との傾向くっきり
24日、有馬記念(G1)の枠順抽選会が東京都内で行われ、昨年の菊花賞馬ワールドプレミア(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)は3枠5番に決定した。
これには主戦の武豊騎手も「菊花賞を勝った時と同じ番号ですね」と好感触。昨年の3着馬だけに「チャンスがあると思っているので、勝ちたい」と思いを新たにしている。
武豊騎手の有馬記念といえば、通算3勝で4勝の池添謙一騎手に次ぐ2位の勝利数。池添騎手と共に「グランプリ男」などと称されているが、果たして真実なのだろうか。
というのも、武豊騎手はオグリキャップ、ディープインパクト、キタサンブラックという国民的ホースで有馬記念を3勝している一方、実は2着が8回もあるからだ。
今回で節目の30回目の有馬記念挑戦となる武豊騎手だが、初参戦を果たしたのは1988年のスーパークリーク。今年のワールドプレミアと同じ菊花賞馬だったが、3位入線後に失格という波乱の有馬デビューを経験している。
「88年はスーパークリークとのコンビで4番人気に支持され、オグリキャップらに続いて3着に入線。しかし、最後の直線で外側に斜行し、後続の進路を塞いだとして失格という憂き目にあっています。
そして翌89年、またもスーパークリークで有馬記念に挑むも、イナリワンにハナ差届かず2着。これがその後、武豊騎手が8度も数えることになる”有馬記念2着の歴史”の始まりとなりました」(競馬記者)
91年は単勝1.7倍に支持されたメジロマックイーンに騎乗するも、内ラチ沿いを強襲したダイユウサクを捉えきれず2着。14番人気伏兵の一撃に泣いた。
96年&97年はともにマーベラスサンデーで2着。96年は最後の直線でサクラローレルに突き放されてしまい、翌年は後方から脚を伸ばしてきたシルクジャスティスにアタマ差で敗れている。
スペシャルウィークでグラスワンダー、テイエムオペラオーと対戦した99年。ほぼ3頭が横並びでゴール板を駆け抜け、決着は写真判定に委ねられた。ゴール後に武豊騎手は勝利を信じていたのかスペシャルウィークでウイニングランを行ったものの、軍配はハナ差でグラスワンダーに上がり、場内は騒然とした。
2003年はリンカーンで先行策から早めの仕掛けで一時は先頭に立つも、最後の直線でシンボリクリスエスに交わされると、9馬身差つけられる大敗を喫している。
05年は3冠馬ディープインパクトで古馬と初顔合わせ。単勝1.3倍に支持されるも、直線で抜け出したハーツクライに半馬身及ばず。国内戦キャリア最初で最後の敗戦となった。
キタサンブラックと挑んだ16年。2番手で進んでいたキタサンブラックだが、3コーナーでサトノノブレスが動きを見せると、これに先頭を走るマルターズアポジーが反応し加速。これでキタサンブラックのペースに狂いが生じた。結局これが痛手となり、最後の直線でサトノダイヤモンドに交わされてしまう。レース後、武豊騎手は「組織力にやられたよ」と語っていた。
そんな武豊騎手だけに、今年のワールドプレミアでも勝つのは難しいかもしれない。だが、馬券圏内(3着以内)を焦点にすれば、通算【3.8.2.16】で3着以内率が約45%と信頼性の高い騎手となる。
また、武豊騎手が菊花賞馬で有馬記念に挑んだ場合、通算【2.4.1.2】で3着以内率が約78%と大きく跳ね上がる。上位人気が見込まれているワールドプレミアも、三連複の軸としては最適な存在になりそうだ。
一方、有馬記念4勝を誇る池添騎手の通算は【4.0.0.7】と極端な結果となっている。着外の中に3度の4着があるものの、狙うならやはり単勝や三連単で行きたいところだ。
「終わり良ければ全てよしとなれば最高です」
自身の公式ホームページで、そう決意を綴っている武豊騎手。今年もしっかり“仕事”をしてくれることを期待したいが、それが池添騎手に並ぶ有馬記念4勝目となれば最高だろう。
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