有馬記念(G1)の風物詩が消えた!? 「持っていない」蛯名正義がもう見られない…… 伝説の公開枠順抽選3連敗
21年度の新規調教師免許試験に晴れて合格した蛯名正義騎手だが、出走を予定していたサンアップルトンは除外のため出走が叶わなかった。これにより、残念ながら現役生活最後の有馬記念(G1)は見学となってしまった。
蛯名騎手といえば武豊騎手と同期のベテランとしても知られている。1995年春の天皇賞(G1)ではステージチャンプに騎乗。ゴール前で粘るライスシャワーを差し切ったと確信して歓喜のガッツポーズを見せるも、ハナ差届かず初G1勝利目前で無念の涙を流した。
だが、翌年秋の天皇賞(G1)では、サクラローレル、マヤノトップガン、マーベラスサンデーらの強豪を相手にバブルガムフェローで勝利。これでG1ジョッキーの仲間入りを果たすと、98年にはエルコンドルパサーとの運命の出会いにも恵まれた。3歳馬初のジャパンC(G1)優勝を決めると、翌年の凱旋門賞(G1)ではモンジューの2着に入り、日本馬として初の世界最高峰レース制覇の悲願まであと一歩まで上り詰めた。
その後も、多くのパートナーとG1を勝利し、トップジョッキーの一人としてファンの支持を得ている。大目標だったダービージョッキーの栄誉は手にすることができなかったが、これからは調教師としてダービー馬を育てることが目標となる。
そんな蛯名騎手の「持っていない」ことで象徴的なエピソードとして、欠かせないのが有馬記念だ。
2014年からJRA初の試みとして、出走馬の枠順決定方法について公開枠順抽選が採用された。これにより、関係者が自らの手で枠順を抽選することが可能になり、TVで生中継も行われるため、レース前の盛り上がりにも大きく貢献している。
蛯名騎手はオーシャンブルーの騎乗が決まっており、記念すべき初回の抽選となったわけだが、最後まで順番が回って来ず、残されていたのは不利とされる8枠16番という大外枠だった。
これには蛯名騎手も苦笑いするしかなかったが、15年は大きなチャンスが訪れた。前年と違い、マリアライトとのコンビで挑む蛯名騎手は前年と違って最初にクジを引くこととなった。しかし、無情にも選ばれたのはまたしても8枠16番だった。
そして、3度目の正直に期待された16年。残されていたのは1枠2番と8枠16番という極端な枠だった。吉田隼人騎手のゴールドアクターと蛯名騎手のマリアライト、どちらに大外が割り当てられるのかに注目が集まったが、引き当ててしまったのは蛯名騎手だった。
なんと、蛯名騎手の騎乗馬は、有馬記念3年連続8枠16番という不運な結果となってしまったのである。
一部のファンからは、「今年の抽選でも蛯名の大外が見たい」という意地の悪い声も出ていた。だが、サンアップルトンの出走が叶わなかったことで、見られずじまいに終わってしまったのは残念な限りだ。
PICK UP
Ranking
5:30更新- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
- JRA天皇賞・春(G1)エタリオウの「扱い」が鍵? 「最強コンビ」桃井はること楠原安里梨が占う平成最後の聖戦
- 【日本ダービー】武豊「何とか間に合いました」キタサンブラック弟と挑む最多7勝目…乗り替わりでも不気味なエコロヴァルツの底力
- JRA矢作芳人調教師「馬場のことは、いつも棟広に聞いているぐらいだから」ジャパンC(G1)にコントレイルを出走させる名伯楽も信頼!『KEIBAコンシェルジュ』棟広良隆氏【特別インタビュー】
- 競馬・パチスロ「勝ちまくり」の無双モード!?「キャプテン渡辺」が濃厚すぎる上半期を振り返る!!【特別インタビュー】
- 【NHKマイルC】17番人気ピンクカメオの激走!伝説の973万馬券はこうして飛び出した。今年はジャンタルマンタルとアスコリピチェーノに不安話で急浮上の穴馬!
- JRA天皇賞・秋(G1)最強の「攻略法」を発見!? 空気階段「鈴木もぐら」渾身の『絆69馬券』に驚愕!!
- 天皇賞・秋の注目馬も激白! 秋葉原オタクカルチャーの代表選手・桃井はるこが競馬の魅力を語り尽くす!(後編)
- 「競馬愛」が溢れすぎ! 秋葉原オタクカルチャーの代表選手・桃井はるこが競馬の魅力を語り尽くす!(前編)
- 【NHKマイルC】初G1タイトル狙う4人の刺客!相棒は配当妙味が十分の穴馬揃い…菱田裕二、川須栄彦に続けるか
関連記事
キセキ試行錯誤の1年も「武豊不在」が痛恨!? 父ルーラーシップが残した伝説の3連発…… 有馬記念(G1)「逃げ濃厚」も台無しの可能性
JRA有馬記念(G1)にそろって初参戦!「クロノジェネシス×斉藤崇史調教師×北村友一」は“トリッキー”中山2500mをどう攻略するか!?
有馬記念(G1)C.ルメール「武豊超え」もフィエールマンは危険!? アーモンドアイ惨敗の悪夢…… 戦績から浮かび上がる大きな不安
JRA有馬記念(G1)は「時給3億6000万円」の世界!? 2020年賞金44億円獲得のC.ルメール騎手の気になる“年俸”は?
有馬記念(G1)最後の切符は「すべて着外」田辺裕信に決定。2桁着順“常連”の苦手レースも、今年は「一味違う」理由……