JRA「一抹の不安」モズスーパーフレア北村友一で大丈夫!? ”不可解騎乗”で総スカンの悪夢も…… シルクロードS(G3)で失態続きに終止符打てるか
31日に中京競馬場で開催されるスプリント重賞・シルクロードS(G3)は、春の高松宮記念(G1)への重要なステップレースとして位置づけられている。
このレースに出走を予定しているモズスーパーフレア(牝6、栗東・音無秀孝厩舎)にとって、例年の京都ではなく昨年優勝を飾った高松宮記念と同じ舞台となることは願ってもない好材料だろう。
しかし、今回コンビを予定しているのは、同馬の主戦を任されている松若風馬騎手ではなく北村友一騎手。松若騎手は近走で8鞍中7鞍に騎乗しているように押しも押されぬお手馬である。昨年の高松宮記念で自身初となるG1をプレゼントしてくれたモズスーパーフレアの背中を譲ったのは少々意外だ。
どうやら事情としては、同じく主戦を任されている僚馬のサンライズノヴァが同日に行われる根岸S(G3)に使われる予定があった。そのため、こちらを優先したという可能性もあったのだが最終的に回避。とはいえ、いずれも音無厩舎の管理馬だけに、調整が難しくなかったと邪推するのは少々考え過ぎだろうか。
とはいえ、北村友騎手も初騎乗という訳でもない。過去にモズスーパーフレアと3戦でコンビを組んで【1.1.1.0】の成績。乗り替わったとしてもそれほど大きなマイナスにはならない可能性もある。
その一方で北村友騎手が、レシステンシアと臨んだ昨年のマイルCS(G1)で大失態を演じたことは無視できない事実として懸念が残る。同馬はハイペースで飛ばした19年の阪神JF(G1)を5馬身差でレコード勝ちした快速馬。スピードに秀でる反面、スパッと切れる脚がないのも弱点だった。
しかし、年を越して始動戦となったチューリップ賞(G2)では、一転してペースを落とした超スローの逃げ。切れ味勝負となった展開で3着と敗れ、持ち味を活かすことが出来なかった。この敗戦をきっかけに桜花賞(G1)は武豊騎手、NHKマイルC(G1)ではC.ルメール騎手に“鞍上強化”という試練へと繋がった。
こういった経緯もあっただけに、再びチャンスが転がり込んだ北村友騎手にとってもマイルCSは、名誉挽回にはもってこいの舞台設定だったに違いない。最終追い切りも栗東の坂路で抜群の動きを披露したレシステンシア。管理している松下武士調教師も「太め感も無く動きも申し分ないので楽しめる状態でレースに送り出せると思います」と太鼓判を押したように、馬の状態はよかったはずだ。
ところが、折角のチャンスをもらった大一番でも北村友騎手は、再び超スローで逃げるという失態を犯して8着に敗れてしまった。
レース後、北村友騎手は「気持ちも入っていなかったのかなと思います。粘れませんでした」とコメントするのが精一杯。新聞やメディアでの下馬評もハイペースで逃げると見られていたため、これには一部の競馬ファンからネットの掲示板やSNSで「なぜ学習してないのか」「もう二度と乗って欲しくない」「桜花賞の武が一番上手かった」など、騎乗内容を非難する声が相次いだ。
そして、モズスーパーフレアも快速を武器として好結果を残してきた馬である。今回の乗り替りに不安を覚えたファンも少なからずいるだろう。
昨年は初勝利を挙げるまでに54連敗と大スランプ。今年も未勝利まではいかずとも、先週の開催終了時点で【2.2.5.40/49】と勝率わずか4.1%では、期待よりも不安の方が大きいかもしれない。
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