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JRA藤沢和雄「30馬身超」大敗からの大逆襲! 「最後の大物」出現でペルーサの種牡馬“電撃復帰”の可能性は?

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 21日、東京競馬場ではフェブラリーS(G1)が開催され、4歳馬のカフェファラオが見事1番人気に応え、G1初制覇を飾った。

 そのカフェファラオが大器の片鱗をのぞかせたのが、ちょうど1年前に同じ東京ダート1600mで行われたヒヤシンスS(L)だった。デビュー2戦目、スタートで後手を踏み、絶望的な位置からの差し切り勝ちは、将来の活躍を予感させるには十分だった。

 今年もフェブラリーS当日にヒヤシンスSが行われ、2番人気のラペルーズ(牡3歳、美浦・藤沢和雄厩舎)が、この“出世レース”を制した。

 タケルペガサスに次ぐ人気を集めたラペルーズ。スタートで立ち遅れたが、鞍上のC.ルメール騎手は無理をせず後方待機。直線を向いた時はまだ後方3番手という位置取りだった。

 4角手前ではルメール騎手が早くも右ムチを入れ、差し切るのは絶望的と思われた。しかし、ラペルーズは最内をスルスルと伸び、ラスト100m地点で先頭に立つと、2着プロバーティオに1馬身半の差をつけたところでゴールイン。

 この勝利に藤沢調教師は、「勝ててオーナーも喜んでくれました。アメリカに行けたとしたら行きたいですし、ベルモントSに行けたらと思います」と6月に行われるアメリカのビッグレースの具体名を挙げ、海外挑戦の可能性に言及した。それほど、将来性を感じさせるレース内容だったことは間違いないだろう。

 一躍ダート界の主役候補に名乗りを上げたラペルーズだが、これまで順風満帆に競走馬生活を歩んできたわけではない。昨年6月の東京新馬戦(芝1800m)では、10番人気の低評価に甘んじて、16頭立ての15着。1着馬から5秒3差つけられる惨敗を喫した。

「タイム差が1秒=約6馬身なので、ゆうに30馬身以上離されての敗戦でした。ラペルーズはその後、地方競馬の門別に移籍。そこで3戦2勝、2着1回としっかり結果を残しました。中央に再転入後は、12月に中山ダート1800mの自己条件戦(1勝クラス)で強い勝ち方を見せ、まさにダート転向で見事な変わり身を見せてくれました」(競馬記者)

 デビュー戦で10番人気という低評価のラペルーズが藤沢厩舎に預託されたのは、オーナーの多田信尊氏との関係性があってのことだろう。多田氏は競走馬取引の仲介などを手掛ける競馬界の大物で、ラペルーズの父がペルーサというのも偶然ではない。

「実は、ペルーサが当歳時にセレクトセールで落札したのが多田氏でした(その後、山本英俊オーナーに譲渡)。そのペルーサの仔だけに、多田氏の思い入れも強いはず。海外競馬にも精通している多田氏ですから、海外挑戦もあながち夢物語ではないかもしれません」(同)

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