JRA天皇賞・春(G1)最有力アリストテレスも震える「超新星」出現!? 北村友一「スタミナが豊富な馬」お披露目コースで3馬身差の圧巻デモ!
27日、阪神競馬場で行われた松籟S(3勝クラス)は、2番人気のディアスティマ(牡4歳、栗東・高野友和厩舎)が優勝。遅咲きのディープインパクト産駒が待望のオープン入りを決めた。
2006年のコース改修以降、初のお披露目となった3200mのレース。スタート直後、ハナを主張したシンボをねじ伏せるように先頭へ立ったディアスティマは、そのままレースの主導権を完全に掌握。終始ライバルたちを牽引すると、最後の直線では逆に後続を突き放して3馬身差で完勝した。
レース後には、主戦の北村友一騎手から「初めての舞台設定で人間は戸惑っていましたが、馬はしっかり走ってくれて、上手にこなしてくれました」と軽いジョークが飛び出すほど余裕の勝利。「スタミナが豊富な馬」との評価通り、ライバルたちに距離適性の差を見せつけた。
「開幕週とはいえ、勝ち時計の3:14.9はここ3年間の天皇賞・春(G1)よりも速いタイム。自ら逃げて記録しているだけに価値がありますね。
出世が遅れましたが、ディアスティマは昨年の京成杯(G3)で3着するなど、元々素質のあった馬。これまで9戦4勝、2着2回、3着2回と非常に安定していますし、唯一馬券に絡めなかったのが脚元に不安が見られた青葉賞(G2)だけと、まだ底が割れていない点も魅力です。
今後は未定とのことでしたが、長丁場なら重賞でもやれると思います」(競馬記者)
まだ条件戦を勝ち上がったばかりのディアスティマに早くも天皇賞・春の話が出るのは、京都競馬場の改修工事の影響で、今年の天皇賞・春が松籟Sと同じ阪神の芝3200mで行われるからだ。
「最大の特徴は京都の3200mが外回りコース2週(約1周半)で行われることに対して、阪神の3200mは1周目が外回り、2周目が内回りという独特のコースで行われることですね。
例年の天皇賞・春であれば、各馬が淀の下り坂で勢いを付けられる分、逃げ馬は苦戦傾向にありますが、阪神の内回りで行われる今年は逃げ馬にもチャンスがあるかもしれません。ここ5年で天皇賞・春がフルゲートになったのは1度だけですし、ディアスティマがこのまま直行しても出られる可能性は高そう。そういった意味でも動向には注目が集まるところです」(同)
「スタミナが豊富な馬。そういう強みを活かして、今後も競馬できればいいと思います」
レース後、そうディアスティマとの抱負を語った北村友騎手。ここ2年の天皇賞・春を連覇した絶対王者フィエールマンが昨年引退。昨年の菊花賞(G1)を勝ったコントレイルも今年は中距離路線を進む予定で、最有力は2着のアリストテレスになりそうだ。
群雄割拠となりそうな春の盾を巡る争いに、新たな有力候補が出現したのかもしれない。
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