JRAキセキ&M.デムーロ、金鯱賞(G2)で王者奪還なるか。菊花賞(G1)制覇後、臥薪嘗胆の3年を経てついにコンビ復活
14日の金鯱賞(G2)にM.デムーロ騎手とタッグを組んで出走することが想定されているキセキ(牡7歳、栗東・辻野泰之厩舎)。
2017年の菊花賞(G1)以来勝利がなく、昨年の有馬記念(G1)をもっての引退もささやかれていたが、今年のはじめに現役続行が発表された。その後、所属していた角居厩舎解散前の2月開催の京都記念(G2)に向けて調整が行なわれていたものの体調が整わず回避して以来、初のレースとなる。
同馬は昨秋のジャパンC(G1)で後ろに20馬身差をつける大逃げを図り、見せ場を作ったことが記憶に残っていることだろう。
「もしかしたらこれは……」という期待を抱かせたものの、結果は8着。アーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクトという三冠馬たちに最後には差されてしまうという結末に終わった。レース後ネットでもこの大逃げについては賛否両論が巻き起こった。
騎乗した浜中俊騎手は「スタートが良ければ、前へ行こうと思ってはいたのですが、1コーナーから掛かっていました。それで、馬の気に合わせて行きました。馬の状態は良かったです」と語った。
生産者である下河辺牧場の公式Twitterはレース後「キセキはやはり難しい馬なんですが思っていた競馬にはならなかったな、と悔しい気持ちが強いです それでも毎回ほんとに一生懸命に走ってくれる馬で今日も最後までよく頑張ってくれました 有馬記念もし出走することになればこの悔しさを晴らしてくれたらなと思います 応援ありがとうございました」(原文ママ)とツイート。
2年前のジャパンCでは逃げて2着しているため、それと重ねたファンも多かったが、実情は引っ掛かって限界を上回るペースで走ってしまったようだ。
その後、8番人気で迎えた有馬記念。下河辺牧場のツイートが更新され、そこにはジャパンCでの無念と有馬記念に向けた思いと陣営の思い描くレースの展開、そしてキセキへの思いが綴られていた。
しかし結果は12着。終始思うような見せ場を作ることができずにレースを終えた。一部では引退もささやかれていたために「キセキお疲れ様」という声も多く上がっていたが、登録馬抹消もなく1月を迎え、7日にキセキ続投の報が駆け巡った。
そして角居厩舎が解散する2月末の2週間前にあたる京都記念(G2)に出走する予定だったが、体調が整わず出走回避。その後転厩先となった今春開業の辻野厩舎に移籍した。
角居厩舎にて調教騎乗専門として多くの馬をレースに送り出してきた、右腕ともいわれる辻野氏が開業した新厩舎だ。今月7日の中山12Rにてロイヤルバローズで初勝利を手にしている。
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