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JRA「フルゲート割れ」皐月賞(G1)と「最高峰」日本ダービー(G1)の差が広がる一方!? 同じクラシックでなぜここまで「格差」が広がったのか

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JRA「フルゲート割れ」皐月賞(G1)と「最高峰」日本ダービー(G1)の差が広がる一方!? 同じクラシックでなぜここまで「格差」が広がったのかの画像1

 18日、中山競馬場で行われる牡馬クラシック初戦、第81回皐月賞(G1)。昨年の最優秀2歳牡馬、ダノンザキッドが今年初戦の弥生賞ディープインパクト記念(G2)でまさかの3着に敗れたことで、混戦模様に拍車が掛かっている。

 共同通信杯(G3)の勝ち馬で3戦3勝のエフフォーリア、前述のダノンザキッド、すみれS(L)勝ち馬ディープモンスター、あたりの馬たちが人気になることが予想されるものの、どの馬が勝っても不思議ではないメンバーとなりそうだ。

 その皐月賞の出走登録馬が、先日JRAのホームページで発表されたが、登録頭数はちょうどフルゲートと同じ18頭。しかし、登録馬の中のイルーシヴパンサーとルーパステソーロの2頭はまだ1勝クラスの馬である。条件クラスの馬でも登録すれば出走できてしまうのでは、「頭数が揃った」とはいささか言い難いだろう。

 しかもイルーシヴパンサーは登録の時点で「放牧」となっており、実際に出走するのか不透明な状況である。場合によっては今年の皐月賞は「フルゲート割れ」になる可能性も十分にあると思われていたが、6日にオーソクレースが回避を発表したことによって、ついにフルゲート割れが確定となってしまった。

 皐月賞のフルゲート割れは、ここ10年で3度目。出走頭数が18頭に定められた1991年以降、出走取消等を除いてフルゲートが割れるようなことは2014年まで一度も起こらなかった。それが、2015年に初めて15頭立てとなって以降、18年の16頭立てに続き今年も割れたことで、僅か7年で3度目ということになる。

 なぜ近年になって、皐月賞のフルゲート割れが多発するようになったのか。その理由の1つに、その後に控えている日本ダービー(G1)と皐月賞との優勝賞金の差も関係しているのかもしれない。

 2012年時点で皐月賞とダービーの優勝賞金は、皐月賞が9700万円、ダービーが1億5000万円であった。それが2013年、皐月賞は9700万円の据え置きなのに対し、ダービーは一気に2億円へと増額されている。約1.5倍だった両レースの格差はこれにより2倍へと広がった。皐月賞のフルゲート割れが多発するようになったのは、それから僅か2年後のことである。

 皐月賞の優勝賞金も2016年には1億円、そして現在は1億1000万円へと「微増」しているものの、それでも日本ダービーの約半分である。

 すべてのホースマンが最高峰と認めるダービーに対し、賞金的にも魅力の薄れる皐月賞は、是が非でも出走したいレースではなくなっているともいえる。皐月賞を使うことで、その後の調整が難しくなるようなら、いっそのことダービー一本で勝負したいという陣営の目論見も見え隠れしている。

「これでも集まった方ですよ。もしかすると頭数が揃わないのではないかと、早い段階から囁かれてもいました。例えば今回出走を予定しているボーデンは、スプリングS(G2)の内容や皐月賞までの間隔が詰まることを考え、本来であれば皐月賞は見送りダービートライアルに回る予定でした。

しかし、そういった事情に加え、ダメージが少ない事や馬の気性を考慮した結果、1度放牧に出たものの、すぐに厩舎に戻して使うことになったそうです。

また、今年は雨の連続で馬場の悪化を嫌う陣営も多く、関西勢からは『この時期に中山への輸送や荒れた馬場を考えたら無理使いは尾を引くので難しい。ましてや賞金を持っていればダービーに万全の状態で使いたい』という声も聞かれました」(競馬記者)

 皐月賞のボーダーが下がる一方なのに対して、日本ダービーのボーダーはうなぎ登りだ。毎日杯2着のグレートマジシャンや収得賞金1650万円のヨーホーレイクでは現時点では弾かれる公算が高いそうだが、まずは今年の皐月賞の出走馬がこれ以上減らないことを祈るばかりだ。

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