
JRA ヴィクトリアマイル(G1)3頭出しも「社台RH」と「シルクR」に明暗!? かつて22年連続馬主リーディング「社台RH」に復活の兆し?

16日、東京競馬場で行われたヴィクトリアマイル(G1)は単勝1.3倍の1番人気、グランアレグリアが4馬身差で圧勝し、通算G1勝利数を「5」に伸ばした。
これでサンデーレーシングは、シュネルマイスターが制した先週のNHKマイルC(G1)から2週連続でG1制覇。トップに立つ馬主リーディング争いで2位以下との差を広げた格好だ。
先週末(5月9日)現在の馬主リーディング上位5位を見ると、やはり社台/ノーザン系のクラブ馬主の強さが際立っている。
1位 サンデーレーシング 12億7010.1万円
2位 キャロットファーム 11億4196.3万円
3位 社台レースホース 9億0330.5万円
4位 シルクレーシング 8億7376.9万円
5位 金子真人ホールディングス 6億2028.0万円
5位にようやく大物個人馬主の金子真人氏が登場するが、4位までは全て社台/ノーザン系の一口クラブ。これら4つのクラブは2016年から5年連続で4位までを占めており、この傾向はしばらく変わることはないだろう。
注目したいのは、ヴィクトリアマイルにそろって3頭出しで勝負を懸けてきた社台RHとシルクRだ。ともに賞金を加算するチャンスだったが、サンデーR(グランアレグリア)の牙城を崩すことはできなかった。
「先週(のNHKマイルC)はサンデーRが3頭出しを見事に成功。今週のヴィクトリアマイルはシルクRと社台RHが二匹目のどじょうを狙いました。結果は社台RHの3頭は2、3、8着と大健闘。一方、シルクRの3頭は4、13、14着と明暗を分ける形となりました。
社台RHはランブリングアレーとマジックキャッスルが2~3着に食い込み、意地を見せたと言っていいでしょう。一方、シルクRはディアンドルの4着が精いっぱいでした」(競馬誌ライター)
社台RHといえば、募集馬の多くが社台ファーム生産馬で、1983年から2004年まで22年連続馬主リーディングに輝いた社台/ノーザン系の一口クラブでも老舗的な存在だ。ノーザンファーム生産馬が台頭した2000年代半ばごろからは、サンデーRとの2強時代となり、その後キャロットFにも抜かれ、14年にはリーディング3位に転落。ここ数年はシルクRの後塵も拝し、18年からは3年連続で4位と低迷が続いている。
中央のG1制覇は、17年オークス(ソウルスターリング)を最後に丸4年も遠ざかっている。ヴィクトリアマイルでも結果的に3頭が敗れたことでクラブのG1連敗は「54」に伸びた。
馬主リーディングで3位を争う社台RHとシルクR。ヴィクトリアマイルでは社台RHが復活の兆しを見せたが、今後のリーディング争いからも目が離せない。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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