
JRA【平安S(G3)展望】「17馬身差」屈辱から巻き返したいアメリカンシードVS川田将雅マルシュロレーヌ! 米三冠挑戦したマスターフェンサーも虎視眈々
22日、今年は中京競馬場で行われるダート中距離重賞の平安S(G3)。3度の上り坂を通るタフな中京1900mで行われる一戦を展望していく。
2019年12月に阪神芝でデビューしたアメリカンシード(牡4歳、栗東・藤岡健一厩舎)。ゴリゴリのダート血統にもかかわらず、若葉S(L)で3着に入るなど芝レースで好走を続け、皐月賞(G1)にも出走した(12着)。その後はダート路線に転じ、1勝クラスから怒涛の3連勝で一気にオープン入り。その3戦で2着馬につけた着差は合計17馬身という圧巻の強さを見せた。
重賞初挑戦となった前走のマーチS(G3)では、それまでの勝ちっぷりが評価され、単勝1.4倍の1番人気に支持された。レースはC.ルメール騎手を背に五分のスタートを切ったが、いつもより行き脚がつかず5番手を追走。4角を迎えるころには手応えが怪しくなり、直線に入ると失速。結局、完走した15頭中の14着でゴールインした。
勝ったレピアーウィットから離されること2秒8。1秒を6馬身で換算すると、皮肉にもこれまで2着馬につけた着差の合計と同じ「約17馬身差」の惨敗だった。レース後、ルメール騎手は「落鉄していました。ペースが速く、前に行けませんでした。砂を被り、頭を上げていました」と敗因を並べた。前走は能力を発揮できないまま敗戦したとも考えられるため、再びルメール騎手が手綱を取る今回は、まだ見限るのは早計だ。
マルシュロレーヌ(牝5歳、栗東・矢作芳人厩舎)もアメリカンシードと同様、ダート転向後は1度しか負けていない。ただし、自己条件戦を3連勝したライバルに対してマルシュロレーヌの方は地方の交流重賞を3勝。すでにその実力を証明済みだ。
ダート転向後の初戦(桜島S=3勝クラス)を除けば、南関東の大井と川崎で牝馬限定重賞を走り、4戦3勝。安定して鋭い決め手を見せており、牡馬相手の今回も好走が期待できる。
パワーを求められる深い砂の地方から、よりスピードが求められる中央の砂に対応できるかどうかだろう。鞍上はダート転向後の全5鞍で手綱を取ってきた川田将雅騎手が継続して騎乗予定。19年にチュウワウィザードで制して以来、2年ぶり4勝目を狙う。
ダート路線で着実に力をつけ、昨秋の福島民友C(L)から3連勝したのがオーヴェルニュ(牡5歳、栗東・西村真幸厩舎)だ。
4連勝を懸けて臨んだ前走のフェブラリーS(G1)では6番人気に支持されたが、結果は13着。長距離輸送による大幅馬体減(-16kg)が大きく響いた。
2走前には中京1800mの東海S(G2)を勝っており、移動距離も少ない中京への舞台替わりはプラスに出るだろう。鞍上は初タッグとなる福永祐一騎手が務める。
PICK UP
Ranking
11:30更新引退・種牡馬入りが一転して現役復帰!? 数奇な運命をたどることになった競走馬たち
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 「元イエスタカス」ダッシングブレイズ重賞制覇に高須院長も「イエス」!? 名前に翻弄された素質馬の飛躍が話題
- JRAヴィクトリアマイル(G1)至高の”1000円”勝負!現場ネタが導く「アノ伏兵」が波乱を!?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
関連記事
JRA C.ルメールと新コンビで「凱旋門賞挑戦」に現実味。クロノジェネシスは2着馬ナカヤマフェスタ、エルコンドルパサーを「超越」する馬場適性!?
JRA ヴィクトリアマイル(G1)「◎」グランアレグリアも「あの実績馬」が人気の盲点!? 差し馬デゼル、マジックキャッスル、テルツェットは全切り!
JRA 岩田康誠「幅寄せ被害馬」不屈の勝利に絶賛の嵐! 「前走の返し馬の影響なのか、馬がピリピリ」も、不安跳ね返す激走に藤懸貴志「精神力の強い馬」
JRAが「約2億円返還」で今週は被害者!? 川田将雅“1番人気”ガロアクリークが「痛恨」の競走除外で……
JRA 日本ダービー「鞍上問題」決着!? 武豊はディープモンスター、C.ルメールはサトノレイナス、M.デムーロはアドマイヤハダルで「打倒」エフフォーリア狙う