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JRAが「約2億円返還」で今週は被害者!? 川田将雅“1番人気”ガロアクリークが「痛恨」の競走除外で……

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 15日、中京競馬場では都大路S(L)が行われ、7番人気の伏兵マウントゴールドが道中2番手から直線抜け出して快勝。2年7か月ぶりとなる待望の勝利を飾った。

 一方、単勝オッズ2.0倍の1番人気を裏切ったのが、武豊騎手騎乗のマイラプソディ。道中は勝ち馬のすぐ後ろの好位を追走し、直線でも差し脚を伸ばしたが、勝ち馬には1馬身及ばず。「ハナ+ハナ」の2着争いを制するのがやっとだった。

 そのマイラプソディだが、実はレース直前までは2番人気に甘んじていた。といっても、1~2番人気が入れ替わったわけではなく、直前まで1番人気に支持されていたガロアクリーク(牡4歳、美浦・上原博之厩舎)が馬場入場後に故障を発生……。

 発走直前に本命馬が競走を除外されたため、2番人気馬が1番人気に押し出されていた格好だ。

 1番人気の突然の除外だけに、わざわざ練った予想が台無しになってしまったファンも少なくなかったようだが、一番痛いのはレースを主催しているJRAではないだろうか。

「都大路Sは、この日の中京メインレースということで、売上額も決して少なくありませんでした。単勝と複勝だけで総額約1億5000万円を売り上げ、そのうち約6分の1にあたる2400万円ほどがガロアクリークに投じられていました。

他の券種も含めると、売上総額約12億円のうち返還対象になったのは2億円ほど。除外されたのが人気を集めていたガロアクリークだったため、JRAにとっては決して小さくない“損失”だったと言えるでしょう」(競馬誌ライター)

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 “被害者”は真逆だが、思い出されるのが先週のNHKマイルC(G1)だ。スタート直後にバスラットレオンの藤岡佑介騎手が落馬。わずか数秒で売り上げ約1億2000万円の単勝がパーになったのは記憶に新しい。

 もちろん、そのレースで被害を受けたのはバスラットレオン絡みの馬券を買っていた競馬ファン。注目度の高いG1レース、しかも3番人気馬だっただけに、他の券種を含めて大きな額の馬券が一瞬で紙くずと化した。

 話を都大路Sに戻すと、競走除外の憂き目に遭ったガロアクリーク陣営の痛手も決して小さくなかった。関東馬が関西圏の中京までわざわざ遠征し、全国リーディング2位の川田将雅騎手を確保。勝負気配が漂っていただけに、無事にレースを迎えたかったところだろう。

 また、この日メインレースを前に4勝と好調だった川田騎手も被害者だったといえるかもしれない。もし11R、12Rを連勝していれば、自己ベストの1日6勝に並んでいたが、発走することなくこの可能性は消滅。リズムが狂ったのか、2番人気馬に騎乗した最終12Rも5着に敗れた。

「JRAからは、ガロアクリークの除外理由として『馬場入場後の右前肢跛行発症』と発表がありました。レース直前に異常に気付いたのは、不幸中の幸いといえるでしょう。JRAとしては“金銭的損失”こそ生じましたが、将来のある馬の大きな故障を避けられたことはよかったと思います」(同)

 先週の出来事があっただけに、ファンからは「発走後の競走中止も返還対象にしてくれ」という声も聞こえてきそうな土曜の中京メインレースだった。(文=中川大河)

 

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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