
C.ルメール「超大物2歳」が継承するグランアレグリア、サリオスらG1馬の系譜……国枝栄調教師「ちょっと、凄かった」サトノフラッグと互角に関係者も驚愕
今週のオークス(G1)、そして来週の日本ダービー(G1)で3歳世代の頂点が決まると、いよいよ次週からは新たな2歳馬たちによる新馬戦が幕を開ける。
中でも注目は、何といっても6月5日に行われる東京・芝1600mの新馬戦だろう。
2017年のステルヴィオ、2018年のグランアレグリア、2019年のサリオスと3年連続で後のG1馬が勝ち名乗りを上げている超出世レース。昨年は単勝109・3倍のウインアグライアが勝利して競馬ファンを驚かせたが、その後にオープン2勝を挙げ、しっかりと今週末のオークスへ駒を進めている。
そんな大注目の新馬戦に、今年はサンデーレーシングの「超大物」と名高いディープインパクト産駒がスタンバイしており、すでに確勝級と噂されているから驚きだ。
「国枝栄厩舎のコマンドライン(牡2歳)ですね。母コンドコマンドは米G1馬。昨年の毎日杯(G3)で2着し、先日のマイラーズC(G2)でも2着だったアルジャンナの全弟になりますが、育成を手掛けたノーザンファーム早来の津田朋紀場長がディープインパクト産駒の筆頭に挙げ『誰が見ても良い馬』と高く評価するなど、関係者の期待は非常に大きいようです。
ここまで本当に順調に来ていますし、新馬開幕週できっちり勝ち上がってくるんじゃないでしょうか。なお、鞍上はC.ルメール騎手が予定されているようです」(競馬記者)
ノーザンファームの場長が期待を込めているように、育成時代から高い評価を得ていたコマンドライン。記者曰く、その評価が裏付けられたのが、今週行われた2週前追い切りだったようだ。
「19日に美浦のウッドで行われた併せ馬の相手はサトノフラッグでしたが、ほとんど互角に動いていたので驚きました。コマンドラインが4、5馬身先行する形から行われた併せ馬でしたが、ほぼ馬なりのままラスト12.5秒は、この時期の2歳馬とすれば破格の動き。年上の重賞ホースに併入と、最後まで抜かせなかったことも大きいと思います」(同)
コマンドラインと併せ馬を行ったサトノフラッグは、昨年の弥生賞(G2)を勝利し、菊花賞(G1)で3着するなど、4歳世代のトップクラスに位置する存在。そんな格上とデビュー前の2歳馬が併せ馬で併入したのだから、周囲の関係者が驚くのも無理はない。
すでにゲート試験に合格しているコマンドラインは一度放牧に出されて、今月8日に帰厩し、馬体はすでに500kgを軽く上回っているそうだ。追い切りを見守った後『日刊スポーツ』の取材に応えた国枝調教師は「ちょっと、凄かったな。時計とか関係なく、あの動きは凄いな……」と目を丸くしていたという。
「成功へと導かないとならない一頭」と話すのは、ノーザンファームの津田場長だ。将来を約束されたエリートが、ステルヴィオ、グランアレグリア、サリオスらノーザンファームの大先輩が勝ち上がった出世レースを制し、クラシック争いの中心に躍り出る。(文=大村克之)
<著者プロフィール>
稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。
PICK UP
Ranking
5:30更新「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
関連記事
藤田晋氏「馬主デビュー」の裏に武豊のスカウト!? 「馬主として凱旋門賞を」歴代5位・4億7000万円落札の超大物起業家が競馬界に参入した理由
JRA日本ダービー(G1)武豊&川田将雅「鞍上ドタバタ劇」はすべて裏目!? 35年間不落の「ダービーの法則」
JRA 川田将雅「ダノンザキッドの誤算」深刻……日本ダービー(G1)優勝マカヒキ以来4年ぶりタッグ結成も「アタマなし」確定か。1954年以降、66年間続く「鉄壁データ」
JRA平安S(G3)「◎」アメリカンシードは“ピンかパー”!? 逆転候補は「1900m巧者」の堅実派!【八木遊のフォーメーション馬券予想】
JRA平安S(G3)過去10年で「100万馬券&10万馬券4本」の衝撃!【今週の高額万馬券狙いレース】