
横山典弘「引退」間近か。調教師挑戦へ「すでに試験の資料を……」今年13勝、息子の横山武史・和生ら活躍に一家の大団円迫る
京都新聞杯(G2)を勝ったレッドジェネシスの鞍上を託されて挑んだ日本ダービー(G1)で集団から大きく離される“ポツン”を実行し、ファンから顰蹙(ひんしゅく)を買ってしまった横山典弘騎手。
最後方から追い上げての11着というほぼノーチャンスだった内容に加え、ゴール後には大本命馬のエフフォーリアに騎乗した息子の横山武史騎手を微笑ましく見守る姿がネット上にアップされたこともあって、一部のファンからは「もう乗らないでほしい」という厳しい声もあった。
そんな横山典騎手は、今年ここまでわずか13勝(14日現在)。これは苦労したデビュー3年間を除けば最も悪い成績だ。53歳という大ベテランになって肉体的な衰えは当然懸念されるが、昨年は63勝とその手腕に大きな陰りはなかった。気になるのは、騎乗数そのものが昨年の421回から、今年はここまで139回(約300回ペース)と大きく減っていることだ。
そんな中、11日に発売された『競馬の天才 7月号』(メディアボーイ)では、横山典騎手が調教師試験に向けて動き出したことが報じられている。
詳細はぜひ同誌を手に取っていただきたいが『競馬の天才』によると、横山典騎手はすでに調教師試験に必要な資料を持って帰ったという。また、横山典騎手と同じ関東の大ベテラン田中勝春騎手も同じように調教師を目指す可能性があるとのことだ。
「田中勝騎手も、今年ここまでデビューイヤーを除けば最低ペースの5勝と存在感がありません。関東では大ベテランの蛯名正義元騎手が昨年調教師試験に合格し、この春にムチを置きました。
他にも村田一誠元騎手や、西田雄一郎元騎手ら関東のベテラン勢の調教師転身が次々と成功していることは、横山典騎手や田中勝騎手にとっても無関係ではないでしょう。今年の成績が著しく悪くなってしまっているのは、もしかしたらそういった『決断の時』がチラついているからかもしれません」(競馬記者)
実際に今年引退した蛯名騎手が52歳と、53歳の横山典騎手はいつ引退してもおかしくない年齢だ。その一方で、息子の横山武騎手は昨年、史上最年少で関東リーディングを獲得すると、皐月賞馬エフフォーリアとのコンビで今春のクラシックの主役を演じ切った。
また、長男の横山和生騎手も現在リーディング7位と頭角を現し始めている。父親として“独り立ち”した息子たちの活躍を見れば、満足して仕事への意欲が衰えても不思議ではないのかもしれない。
「蛯名騎手も調教師試験に挑む際は、その準備のためにあえて騎乗制限を設けて、勉強する時間を作っていました。横山典騎手や田中勝騎手は今後、本気で調教師を目指すとなれば、さらに騎乗数が減っても不思議ではありません。両者とも、まだこれからのようですが、仮に今後ますます存在感が希薄になるようなら『いよいよ』と考えていいのかもしれません」(同)
ちなみに蛯名騎手が調教師試験合格を決めた昨年の騎乗回数は、わずか88回。勝利は4勝に留まった。長年関東の腕利きとして、競馬界を盛り上げてきた横山典騎手、田中勝騎手が第2の人生に向けて始動する日も近そうだ。(文=大村克之)
<著者プロフィール>
稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。
PICK UP
Ranking
5:30更新「面白いこと教えてやるよ」横山典弘、打倒ソールオリエンスに手応えアリアリ!? 馬券に絡んだのはすべて内枠。「父兄参観」と揶揄された2年前とは一変
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
田辺裕信「2歳新馬」お断り!? 未だ騎乗ゼロに隠された真意
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 武豊命名「5爺」に激震走るナンバー3の卒業…有馬記念でメジロマックイーンを撃破、迫られる「欠員補充」の最有力候補とは
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- C.スミヨン騎手「サンデーが拒否」原因はC.ルメール騎手? ドバイターフ(G1)リアルスティール「鞍上ドタバタ劇」の裏事情
- JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
関連記事
横山典弘“父兄参観ポツン”に「もう乗らないで」M.デムーロ「指示無視」最下位大敗……日本ダービー(G1)シャフリヤール優勝で武豊「秘密兵器」が評価急上昇!【週末GJ人気記事総まとめ】
JRA横山典弘ダービーでも「ポツン騎乗」に非難轟々!? エフフォーリア見守る姿はまるで“父兄参観”……、レッドジェネシスのファンからは「もう乗らないで」
JRA 日本ダービー(G1)「新パートナー」横山典弘に賛否両論の声!? エフフォーリアVSレッドジェネシス、三男・武史との「ダービー親子対決」の行方
JRA 武豊は信頼度抜群!? 一球入魂ならぬ「一鞍入魂」の信頼度は本当か。川田将雅、横山典弘などトップジョッキーにみる「1日1鞍」限定の“勝負駆け”を探る!
JRAの「水まき疑惑」に揺れた横山典弘&ゴールドシップ“まさか”の天皇賞・春(G1)制覇……メディアにも出回らなかったレース当時、何があったのか