JRAノーマークの伏兵「渾身逃げ」で大波乱呼び込む!? 打倒・福永祐一シャフリヤールへ「状態はいい」ダービー馬の瞬発力を削ぐための秘策?

26日、中京競馬場では菊花賞トライアルの神戸新聞杯(G2)が芝2200mを舞台に行われる。
注目はもちろん、第88代ダービー馬のシャフリヤール(牡3歳、栗東・藤原英昭厩舎)だろう。4か月ぶりの実戦をこれまでの挑戦者ではなく、結果を求められる立場で迎える。2週前から最終追いまで3週連続で感触を確かめた福永祐一騎手は、追い切りを重ねるごとに良化を感じている様子だ。
福永騎手曰く、「2週前追い切りでは鈍かった」というシャフリヤールの反応。1週前に強めの負荷をかけると反応も良くなり、最終追い切り後には「楽にいいタイムが出た。自分の力を出し切れば結果は出ると思います」と秋初戦を前に自信をのぞかせた。
一方で気になるコメントも残している。
ひと夏を越しての感触・成長を聞かれた福永騎手は「少したくましくなったという感じです。極端な変化は感じませんでした」とダービー前とは対照的にややトーンが低くなる場面もあった。
それでも今回の神戸新聞杯は相手関係も比較的楽で、10頭立ての少頭数。直線で包まれるような心配も少なく、逃げ馬も不在でスローが濃厚。福永騎手が「今まで乗ってきた馬の中でもトップクラス」と評する自慢の瞬発力を披露する条件は整っている。
しかし、他陣営もただ手をこまねいて見ているだけにはいかないはずだ。
中でも、テイエムタツマキ(牡3歳、栗東・武英智厩舎)は今回と同じ中京2200m のすみれS(L)で、前半3ハロン34秒0というハイラップを刻んで逃げている。それ以降は逃げていないが、3走前からブリンカーを装着。逃げ馬不在かつ世代限定戦なら、思い切って逃げる選択肢もあるはずだ。
もし、テイエムタツマキがハイラップを刻めば、浮上するのが重賞2勝の実績馬ワンダフルタウン(牡3歳、栗東・高橋義忠厩舎)だ。
陣営は「シャフリヤールとの切れ味勝負では分が悪いので、持久力勝負に持ち込みたい」と明言しており、消耗戦は歓迎。ワンダフルタウンが早め早めに動けば、シャフリヤールの仕掛けも早まり、自慢の切れ味が削がれる可能性は考えられる。
『サンスポ』の取材に対し「もともと使いつつのタイプですし、状態はいい感じ」とまんざらでもないコメントを残しているのは、テイエムタツマキの武英智調教師だ。最終追い切りでも時計は平凡だったが、後続馬に並びかけられた後に差し返す勝負根性を披露。
菊花賞の出走権確保へ、ノーマークの伏兵が外連味のない逃げを見せれば、大本命馬に一泡吹かせることができるかもしれない。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
PICK UP
Ranking
11:30更新
【香港C(G1)展望】BC制覇の偉業から1か月、ラヴズオンリーユー有終の美へ!レイパパレはC.スミヨンと新コンビ、最大のライバルは最高レーティングの英国馬
セン馬の「競走寿命が長くなる」という話は本当か?明け5歳で早くも”引退勧告”を受けたノンコノユメが切ない
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 横山武史「ジョッキーカメラ」はなぜ非公開だったのか? 鬼気迫る川田将雅の大声にビックリも…ナミュール降板で「屈辱」味わった男が迎える正念場
- 武豊「世界レベルでやれる馬」海外重賞ウイナーと再コンビ決定! 気になる「主戦」川田将雅の動向は?
- 武豊の次に「上手い」のはアキヤマ!?「世界No.1」のR.ムーア騎手が「上手な日本人騎手」として武豊騎手の次に挙げた”意外”な名前















