
JRA菊花賞「さぁどうしますかねぇ」 困惑・池添謙一のさらに外!“桃色”吐息C.ルメールはまるで去年の武豊!?

「8枠17番……さぁどうしますかねぇ」
21日(木)午後、菊花賞(G1)の枠順が発表された直後、そうツイートしたのはヴィクティファルスとのコンビで大一番に臨む池添謙一騎手だ。
24日に行われる牡馬三冠最終章の菊花賞。今年は京都競馬場が改修工事中のため、42年ぶりに阪神競馬場で開催される。通常はフルゲート16頭のコースだが、菊花賞では18頭が出走できるようになったという。
「先週の秋華賞(G1)はフルゲートが16頭のままでしたが、菊花賞はクラシックレースということもあってか、JRAが調整をつけたようですね。ただし、特例的に18頭立てになったことで、『外目(7~8枠)の馬はかなり不利なのでは?』という声があちこちから聞こえてきます。
実際、池添騎手のツイートでも分かる通り、騎手の立場からも外過ぎる枠は避けたかったという印象は拭えません。このコース(芝3000m)は通常、年に1度、阪神大賞典(G2)でしか使われないうえに、基本的に10頭前後の少頭数になります。外目に入ったジョッキーは難しい騎乗を強いられるのではないでしょうか」(競馬誌ライター)
17番枠という外目の枠に困惑を隠しきれなかった池添騎手。だが、さらにもう1つ外枠に入ったのがオーソクレース(牡3歳、美浦・久保田貴士厩舎)とC.ルメール騎手だ。ライバル勢からの厳しいマークを受ける立場で、さらに距離ロスが生じればスタミナ切れをおこしてもおかしくない。
「オーソクレースの父は菊花賞馬のエピファネイア、母が中距離G1を2勝したマリアライトなので、3000mという距離はむしろ歓迎。同世代限定なら、なおさら一日の長はありそうです。
ただし、外々を回らされる展開になってしまうと、最後の直線で脚が止まる可能性は高いと言わざるを得ません。また、今年のルメール騎手ですが、G1で8枠に入る確率がかなり高いような気がします……」(同)
確かに調べてみると、今年のG1レースでルメール騎手が8枠に入る確率は菊花賞を含めたG1・14レースのうち4レースが8枠。その確率は28.6%。昨年が22レース中3レースの13.6%だったので、昨年比で2倍以上となっている。
8枠に入った時の結果も見てみると、大阪杯(G1)グランアレグリアが2番人気で4着、桜花賞(G1)サトノレイナスが1番人気で2着、そして日本ダービー(G1)サトノレイナスは2番人気で5着。全て人気を裏切る結果に終わっているのも気掛かりだ。
ファンからも「今年はピンク帽率が高い」という指摘がちらほら見られる。中にはピンク帽率の高さから、武豊騎手の名前を挙げるファンもいたようだ。
「実は昨年の武豊騎手もG1では高い確率で8枠に入っていました。『武豊、もはやお馴染み、ピンク帽』という川柳を披露する強者まで現れたほどです(苦笑)」(同)
そんなネタにもされた武騎手ですら、昨年の「ピンク帽率」は20レース中5レースの、25.0%だった。ちなみに今年の武騎手はG1で8枠に入ったのは10レース中1レースだけ。ディープモンスターと臨む菊花賞では4枠7番という好枠をゲットし、2年ぶりのG1制覇を狙う。
話をオーソクレースとルメール騎手に戻そう。「3コーナーから4コーナーでだんだんポジションを上げていかないといけません」とルメール騎手が語ったのは最終追い切り後。つまり枠順が確定する前だ。陣営は「ジョッキー(ルメール)もスムーズな競馬がしたいと言っていたので、ごちゃつかない分、いいんじゃないですか」と強気な姿勢を崩していないが……。
果たして大外枠に入ったルメール騎手に秘策はあるのか。G1で今年4度目の“桃色”吐息とならないことを願うばかりだ。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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