JRA Dr.コパ氏「阪神からの帰り遠いなぁ」楽しい競馬観戦が悲劇に!? 苦労人騎手「申し訳ありません」の真相
6日、阪神競馬場で行われた12Rの3歳上2勝クラスは、池添謙一騎手の7番人気アーマーバローズが勝利。前走で最下位15着に沈んだ馬がリベンジの一戦で雪辱を晴らした。
一方、このレースでよもやの殿負けを喫してしまったのが、嶋田純次騎手の2番人気キモンブラウン(牝3歳、美浦・手塚貴久厩舎)だ。
16頭立てのダート1200m戦。8枠15番の外枠からスタートしたキモンブラウンは、まずまずのスタートを切ったが、無理には行かず。左隣のアーマーバローズを先へ行かせて4番手に控える。
レースは前半600m通過35秒5の平均ペースで流れ、嶋田騎手は無理に急かさず3番手での追走を選択。その間に外からエスケーアタランタが位置を上げていき、キモンブラウンは外から被せられる形に……。
それでもキモンブラウンは怯むことなく、好位3、4番手で最終コーナーを回って直線へ。満を持して嶋田騎手が追い出したものの、先行粘り込みが持ち味の馬にもかかわらずズルズルと後退。2番手から抜け出した馬が勝ち、逃げた馬も3着に粘った先行有利な展開のなか、不可解にも最下位に惨敗してしまった。
「キモンブラウンは、これまでのキャリア7戦で5度も逃げている快速馬ですが、スタートの速かったヴァカボンドにハナを譲りました。
ただ、前走もこの馬の2番手で好走していたように、逃げられなかったことだけが凡走の理由というわけでもなさそうです。
少し気になったのは勝負所で外から後続馬に来られて、内へ入ってしまったことでしょうか。エアアルマスなどもそうですが、砂を被ると極端に嫌がる馬も珍しくはありません。
キモンブラウンは前走で控えた競馬をしていますが、好位の外目を追走していたため、砂を被っていません。ダートのレースで逃げなかったのは前走だけでしたから、嶋田騎手からすれば想定外だったかもしれません」(競馬記者)
嶋田騎手はレース後「前の2頭が速かったのもありますが、砂を被る形でいつもの走りをさせてあげられませんでした。申し訳ありません」と、自身が考える敗因についてコメントしていたことから、思い当たる節が何かしらあったのかもしれない。
「さぞかし残念なのは風水の第一人者として知られるDr.コパこと小林祥晃氏です。コパさんはキモンブラウンの馬主です。キモンブラウンの勇姿を見るため、急遽阪神競馬場まで足を運んでいます」(同)
コパさんは自身のTwitterアカウントで6日13時に「思い立ち阪神競馬場へ」と、ツイートしている。その後パドックから撮影したキモンブラウンの写真を投稿しており、現地から愛馬を応援してことが想像できる。
「レース直後にコパさんが『負けて阪神からの帰り遠いなぁ』とツイートしています。ファンからは『お疲れ様です』などの励ましが、リプライ欄から見られます。思い立って遥々関西まで駆けつけたのに愛馬が最下位で相当ショックだったと思います……」(同)
嶋田騎手はデビュー11年目ながら重賞未勝利で騎乗機会に恵まれない苦労人騎手だが、数少ないお手馬の1頭がキモンブラウンだ。コパさんのためにも、自身のためにも次走はキモンブラウンを勝利へ導いてくれることに期待したい。
(文=坂井豊吉)
<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……
PICK UP
Ranking
23:30更新- 【阪神JF】リバティアイランド、アスコリピチェーノ、ソダシを超える逸材!? 2歳女王決定戦で買うべき“大物馬主”推奨の2頭
- 【香港C(G1)展望】絶対王者ロマンチックウォリアーVS逆襲の女王リバティアイランド! ダービー馬タスティエーラ完全復活なるか
- 【阪神JF(G1)展望】L.デットーリ×米国2歳女王メイデイレディが日本襲来! フォーエバーヤング妹など日本の女王候補が迎撃
- 武豊「来年が楽しみ」ヤマニンウルス不在でも大健闘…フォーエバーヤング擁する世代レベルの高さも証明
- ミホノブルボンvsライスシャワー連想させた「100分の1」の攻防!同一馬によるワンツースリーは平地競走史上初
- 【香港マイル(G1)展望】3歳マイル王ジャンタルマンタルが待望の戦線復帰! 悲願達成のソウルラッシュと世界制覇に挑む
- 武豊「非常識な最高速」でチェルヴィニア置き去り…他馬を凌駕する切れにC.ルメール「ドウデュースと同じ走りは出来ない」
- JRA福永祐一ケイティブレイブ「西日で負けた」はサービス精神!?「面白いんじゃないかと……」ネットを炎上させた”言い訳”の真意
- ジャパンCでも天皇賞・秋でも下馬評覆す4歳馬の好走…「最弱世代」の汚名返上着々、出遅れて逃げてもダービー馬に先着の逸材が待望の復帰
- ハーツクライ産駒でも走りはディープインパクト?有馬記念に潜むファンの夢と希望とロマンと甘い罠
関連記事
JRA武豊が残した「予言」から3年。レコード1.1秒更新、ド派手なコパノリッキー産駒初勝利にDr.コパ「ありがとう!!」
JRAコパノキッキング馬主Dr.コパ「ご心配をおかけしました」 村山明厩舎火元も原因不明……「栗東トレセン火災事故」続報
JRA「コパノキッキング×菜七子騎手」ドリームコンビ復活! JBCスプリント(G1)でオーナーDr.コパの“夢”を現実のものへ
Dr.コパが明かしたコパノキッキング、マイル挑戦「NO」の舞台裏。O.マーフィー騎手「1年越しの思い」と世界制覇の野望
Dr.コパ、大本命コパノキッキング「藤田菜七子・降板」に激白!? 「これは馬主としての『夢』――」待望のコンビ再結成の可能性