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JRA阪神JF(G1)「大ブーイング」のG1勝利から5年、どん底を味わった浜中俊がナムラクレアで恩返し

JRA阪神JF(G1)「大ブーイング」のG1勝利から5年、どん底を味わった浜中俊がナムラクレアで恩返しの画像1
浜中俊騎手

 2016年のマイルCS(G1)をミッキーアイルで勝利した浜中俊騎手だったが、ゴール後にいつもの笑顔は見られなかった。まるで自分のした事の重大さをわかっているようであった。

「全て自分の責任です」

 最後の直線でムチを入れた際、ミッキーアイルが外側に斜行し他馬の進路を妨害。最終的に降着こそなかったものの、浜中騎手は、23日間(開催8日間)にも及ぶ重い騎乗停止処分を受けた。この日は、亡くなった祖父へ捧げるG1勝利となったのだが、なんとも後味の悪さが残った。

 被害を訴える騎手も多く、一部のファンからも厳しい言葉が投げられたこともあり、当事者となってしまった浜中騎手にとっては、どん底を味わう謹慎期間だったに違いない。

 あれから5年が経ち、そのミッキーアイル産駒のナムラクレア(牝2、栗東・長谷川浩大厩舎)とともに阪神JF(G1)に挑戦する。

 振り返ること9月5日、小倉2歳S(G3)が行われた日に出逢いは突然やってきた。当初、和田竜二騎手が騎乗予定だったナムラクレアだが、前日の落馬負傷により急遽浜中騎手に騎乗依頼が舞い込んできたのだ。

「今朝乗り替わりを知りまして」

 突然の依頼にもかかわらず、初顔合わせのコンビは最高の結果を残した。レースでは好スタートを切り、道中は中団外目で上手く折り合った。4コーナーに差し掛かった時、鞍上がGOサインを出すと、大外から豪快な差し切り勝ちを決め、見事に代役を果たした。意外にも冠名「ナムラ」での重賞勝利は初めてとなった浜中騎手。ここに新生タッグが誕生した瞬間だった。

 現在の「ナムラ」軍団を率いる奈村睦弘オーナーは、ナムラリコリスでも函館2歳S(G3)を制しており、今年の牡馬牝馬混合の2歳重賞において牝馬で勝利したのは、このナムラリコリスとナムラクレアのみなのだからその価値は高い。今回、ナムラリコリスも阪神JFへ参戦予定で、ナムラクレアとの2頭出しで臨むこととなる。

 古くから「ナムラ」軍団を率いていた奈村信重オーナーは、ナムラクレセントやナムラマースなど多くの重賞活躍馬を輩出したが、G1制覇にはあと一歩及ばなかった。現在所有馬はゼロとなっており、その多くは親族である睦弘オーナーが後継している。今年は2歳馬の活躍が目立つため、「ナムラ」軍団悲願のG1制覇へ期待がかかっている。

 ナムラクレアは前走のファンタジーS(G3)を2着と好走し、G1へと夢を繋げた。騎乗した浜中騎手も「折り合いひとつで距離はこなせると思います。加速する時の脚は良かったですし、ポテンシャルのある馬です」と上々の評価だ。

 直前の追い切りでは、浜中騎手を背に栗東坂路で4ハロン52秒2-11秒6をマークし、古馬3勝クラスのトウカイオラージュに先着した。管理する長谷川師も「前に馬を置いて折り合いを確認した。回転力が上がって、いい瞬発力だった」と鋭い切れ味を絶賛。本番へ態勢は整った。

 ちょっとしたキッカケから始まるドラマを、幾度となく生んできたのが競馬だ。血統、馬主、騎手による巡り合わせの数々。大ブーイングを受けたミッキーアイル産駒で、浜中騎手は恩返しできるだろうか。

(文=ハイキック熊田)

<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

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