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JRA 朝日杯FS(G1)ジオグリフの敵は「己自身」!? ハーツクライ、クリソベリルも悩まされた「重病」とは

ジオグリフ JBISサーチより

 19日、阪神競馬場では2歳G1の第2弾目にあたる朝日杯FSが行われる。

 今秋行われてきたG1・9レースのうち、先月のエリザベス女王杯を除く8レースで1~4番人気の馬が制している。そのため、今回の朝日杯も人気の優勝を想定するのが得策かもしれない。

 『netkeiba.com』の単勝予想オッズによると、単勝1.9倍のセリフォスと単勝2.8倍のジオグリフが人気を分け合い、少し離された3番人気に単勝6.7倍のダノンスコーピオンが続いている。想定オッズの段階とはいえ、順当決着の多い今秋の傾向からセリフォスとジオグリフには歓迎だろう。

 下馬評でセリフォスがリードしている点としては、不安要素の少なさが挙げられる。セリフォスはデビュー戦から一貫してマイルを使われ続けてきた、いわばマイルのスペシャリストだ。今回と同じ舞台のデイリー杯2歳S(G2)もロスがありながら、完勝しており、鞍上も経験豊富なC.デムーロ騎手へ替わるなど歓迎材料が多い。

 対するジオグリフは、今回が初めてのマイル戦。デビュー2戦続けて1ハロン長い1800mを使われていたため、距離の不安はないが、マイルの速いペースへ対応できるかが鍵になるだろう。そして、何よりジオグリフはデビュー前の段階から「喉鳴り」であることが同馬を所有する「サンデーレーシング」から公表されている。

 喉鳴りは別名「喘鳴症」とも呼ばれる馬の病気の一種だ。喉頭部を支配する神経の麻痺や呼吸器の感染症により、喉頭口が狭くなり、呼吸のたびに「ヒュウヒュウ」「ゼイゼイ」といった音を発する。

 馬は鼻でしか呼吸をしないため、鼻と直結している喉は呼吸をする上で大事な役割を果たしている。それゆえ、喉鳴りになると、運動時に充分な呼吸ができず、競走能力に影響を及ぼす。

 この手の話でよく挙がるのが、セリフォスの父であるダイワメジャーだ。同馬は皐月賞(G1)を優勝するも、その後抱えていた喉鳴りの影響で成績が低迷。3歳の11月に手術で治療すると、引退する6歳までにG1を4勝する活躍を見せた。

 しかし、ダイワメジャーの例は稀で、多くの馬は術後も目立った活躍が出来ていないことが多い。また、術後合併症を発症するケースもあるため、必ずしも手術を行えばいいわけでない。

 原因などメカニズムについては不明点が多く、ハーツクライやクリソベリル、ゴールドアリュールといった過去の名馬も喉鳴りが原因で引退している。

 ジオグリフの場合はデビュー2戦とも圧巻のパフォーマンスを見せているため、これまでは引退を考えるほどの症状ではないだろう。ただ、ダイワメジャーのように急激に症状が重くなって、成績不振に陥る可能性も十分考えられる。

 果たしてジオグリフは歴代の名馬も悩まされたハンデを克服して、無傷の3連勝でG1馬の仲間入りができるだろうか。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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